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美男高校地球防衛部が箱推しせざるをえなかったLOVE!LIVE!感想

「美男高校地球防衛部LOVE!LIVE!」に行ってきました。どんな内容だったかのレポはたくさんあるので感想だけ書いてみます。

 

見慣れたZepp Tokyoのステージに階段が出現し、1階と2階に分割されたセットになっているのを見て、ああ、やっぱり今日はアイドルのステージを見に来たんだな…とまざまざと実感して眩しく思った。

数は少ないけれど、これまでにうたプリ、μ's、アイマスと中の人がアイドルになって歌って踊るステージをいくつか見てきた。そのどれもが、アイドルであるキャラクターを演じて中の人がアイドルをやる、という大義名分があるから納得感あるけど、防衛部は結局、地球防衛部の高校生の役だからアイドルじゃないわけです。だから、あまりにアイドル然としたステージに笑ってしまった。

 

今日という日を迎えるまで、主演声優5人のニコ生「バトルナマァーズ」を1週間毎日見てきたくらいに、この日のためにテンションを高めてきたので、それが何かの拍子に裏切られる瞬間が来たらどうしようかという不安もありました。

そんな期待と不安がないまぜになった中で、暗転して1曲目の「絶対無敵☆Fallin' love」がスタート。

まずぱっと見て白井さんの動きがひとり大きくて、気合入ってるのを見て笑った。想像以上にキレキレ。

本来は声優さんてダンスする仕事じゃないから、別に声優さんの動きのキレがよかったとか悪かったとかいうのは不毛だし、元アイドルオタクのエゴみたいなもんだから本来はすべきではないんだろうな…と思う。(だいたいダンスのなんたるかをよく知らないし)だけどついつい言及しちゃうのは、スキルとか置いておいて、やっぱりそういうところにその人のその人であることの魅力を見てしまうから。

失礼を承知の上で書きますが、「白井さんは振付師さんから気持ち悪いって言われてた」という話が思い出され、振付師さんの言葉は大げさじゃなかったんだな…って思いました。下手とかじゃないんだ。動けるんだけど、動きが面白い。特にソロ曲の間奏で、バレエダンサーのようにすっとなめらかな動きでおしとやかにステップを踏む様が、やっぱりどうしても面白い。でも、その「下手なわけじゃないのに動くだけでなんか面白い」ってところに、機動力抜群に体を張って笑いをとりにいく白井さんのすごいところが詰まってるんだと思うのです。

増田さんは、やっぱり元ミュキャスだからなのもあるのか、とにかく煽りとか曲への入り込み方、見せ方が慣れてて、蔵王立の濃度120%て感じだった。原曲よりキーを下げてたんだけど、これもきっちり歌うための配慮と考えれば仕方ない。煽り方とかが、コンスタントに歌手活動をしている声優さんのそれに近くて、増田さんは安定感があった。

この日のトークで増田さんは「防衛部のメンバーに、衣装のままでご飯食べない!って怒ったことがある」とか言ってたけど、そういうエピソードから増田さんの生真面目さが伺えて、それがステージにも出るのかなと思った。ニコ生でもそうだけど、誰かがトークに困ったり進行に困ったりすると助け舟を出すのも増田さんだし。本人はニコ生で否定してたけど真面目ですよね。たまにマジレスしてて面白いけど。

和臣さんは、もう完全に有基くんでかわいかった。そして安定感。すぐセンターとか言うの良くないけど、背負っている色は赤だし、立ち位置はセンターだし、役柄で言えば座長だし、とても頼もしい。なのに、人一倍エモいようで最後の「Just going now!!!」を歌い終わって最後に「今日は泣かななかった!って言ったそばから泣いちゃいそうになってきた」みたいなことをおどけて言うのが本当に愛らしかった。あとウォンさんのぬいぐるみを抱えて歌う姿がたいへんキュートだった。

梅原さんはとかく突出した顔面で話題が先行しがちだけど、よくよく見てると「ちょっと今振り付け入ってなかったな…?」ってとこあったり、ひとりだけ客席への煽りができなくて、メンバーに「みんなそういうの(煽り)やるならリハの時やってよー…俺もやればよかった」ってぼやいたりして、妙に隙があるところが垣間見えて面白かった。

でも、だからといって梅原さんは不器用なわけではないと思う。隙をわざわざ取り出してはみたものの、ダンスが下手だということではない。煽らなくても客席へ必殺の投げキスとかしてて、いや本当に「必ず殺す」と書いて”必殺”の投げキスだったもので、やっぱりすごいなと思った。場面場面で梅原さんは隙があったりなかったりするので、本当にとらえどころがないなと思う。

そして西山さん。

西山さんの動作は、基本的に少女漫画から抜け出てきた架空の17才の少女のようにきゃぴきゃぴぶりぶりしてるんだけど、ダンスもかわいらしさを出しつつ動きにキレがあってエレガント。贔屓目入ってるとは思いますけど、西山さんも大好きだという藤井隆感あった。

藤井隆さんのステージを短い時間とはいえこれまで2回見たことがあったんだけど、身体中にみなぎるステージ人間としての気迫を感じさせる人だったのを覚えている。圧倒されるくらいの。西山さんにもちょっとだけそれを感じた。

私の中で西山さんはハロプロに憧れて地下アイドル活動を始め、先ごろ有名事務所が手がける話題のアイドルグループにオーディンションで合格した17才の女の子という設定があり、そんな子が満員のZepp Tokyoの2階ステージのど真ん中で歌う姿は「よかったね…よかったね…!」という涙を禁じえないものだった。西山さん、どんどん売れていくね…!これから…!

 

妄言はさておいて、この日一番胸を打ったのは、防衛部の予想以上のエモさでした。

ラストのほうで「防衛部としての今後の抱負なんかを一言ずつ言いましょう」と、和臣さんが振った時、西山さんは「全国を周りたい」梅原さんは「みんなで旅行したい」、白井さんは「2期」という話をしていたんだけど、増田さんと和臣さんの話が結構びっくりした。

増田さん「仕事として言うもんじゃないけど、ダラダラこの防衛部を続けていきたいよね」

和臣さん「一生防衛部やってたい、また歌える機会があったらいいな」

普通に考えたら防衛部もたくさんある仕事の中のひとつ。顔出しの仕事が多くあって一緒にいる時間は長かったとしても、数ある作品の共演者でしかない5人なわけです。でも、こっちが思ってる以上に、彼ら自身から「5人でいることを続けたい」って言葉が出てきたら、いくらなんでも、感動しちゃうじゃん!!!彼らはこの作品にずっと留まっていることはないんだろうけど、だからこそ「ダラダラ続けたい」という言葉が重い。

リップサービスだったりもするだろうし、5人全員がそんなことを考えてなかったとしても、やっぱりエモいなあと思ったのはアンコールの後のJust going now!!終わった後に誰も締めの挨拶に入らないでちょっと沈黙していたところ。本来は和臣さんあたりがしゃべり出すはずの場で、誰も助け舟を出さないでちょっと時間が止まったように見えたのは、気のせいかもしれないけど、みんな感極まってたのかな?と。(違ったらごめん)

歌もダンスも声優さんには本来求められてないはずの役割だし、そもそも防衛部はアイドルの役ではないにも関わらず、顔出しの仕事多数でニコ生でもバラエティ感を求められ、まあ本当によくできたいわゆる「アイドル売り」。アイドルのパロディみたいなものなんだけど、そうした活動を通してグループとしての自意識みたいなのを身につけてしまったことが、愛しくもあり、悲しいことでもあるなと思った。見てる側としては、5人でいることを期待してしまう。でも実際、ただの共演でしかないわけで。

清々しくキャラを反映させた王道なアニソンだらけの防衛部の曲たちの中で、ひときわ異質なド直球の青春ソングJust going now!!!の歌詞がこんなところで思い出される。

 

まだ今も醒めない青い春をただ駆け抜けたいから

 

なんで防衛部の曲に、こんなに恥ずかしいくらいの歌詞があるんだろうと思ってたけど、笑っちゃうんだけどライブの予想以上のエモさを見てしまうと、こんなにハマる歌詞はないよなあって思ってしまう。いつ終わるかわからない作品の中での結束を、続けていきたいよねっていう姿と重ねてしまう。

そもそも「美男高校地球防衛部」ってアニメ自体が盛大な「なーんちゃって」の集まりで、他作品のパロディとお約束とメタ視点の集積で作られていて、どこにもその本質なんてないのかもしれない。でも、そんな中で不意打ちに、人間くさいエモいことを言われると、心がきゅっと絞めつけられてしまう。

 

そして、また、防衛部関連商品にお金を落としてしまう……本当によくできてる……。