パノラマロジック

オタク怪文書

BMSG フェス'22の感想-ファンの存在が可視化された瞬間のこと

BMSGフェス9/18に行ってきました。

次回がありそうな気がするので当日の流れ、待ち時間の長さについて書き残しておきます。後半は内容の感想。

入場までの流れ

7:00頃

東京駅発のツアーバスに乗る。

9:15頃

現地着。トイレに行きたいが、到着した第一駐車場のトイレが長蛇の列。うろうろしてたどり着いたホテル用駐車場のトイレはガラガラだったのでそちらで用を足す。

※後から気づいたけど、この時、一番トイレにスムーズに行くには富士急の中にいったん入ったほうがよかったと思う

10:30頃 

迷いながら富士急の園内にあるリストバンド交換所にたどりつく。

初めて知ったけど、富士急は基本的に入場が無料。ただし、ゲートが2重に設置されており2つとも並ぶ。

1つは手荷物検査のゲート。飛行機並にチェックされる。

2つ目はチケットのゲート。入場するだけの人は無料のチケットを渡される。ゲートは顔認証もあってちょっと複雑。

ホテル専用駐車場から園内のチケット交換所まで、行く途中でちょっと写真撮ったりしたくらいなのにおそらく45分かかっている。

大変な土砂降りで、すでに性能の悪いカッパの中がびちょびちょ。雨に免じて11:00からのリストバンド交換開始が少し早まり、11:00少し前にはリストバンドの交換が終わる。

そしてリストバンド交換所のところのパネルで記念撮影。



11:15頃

物販もBMSGカフェもフォトブースも整理券を持っていなかったので、どうやってこの雨の中で時間をつぶそうか…と考え、ふじやま温泉に行くことに。しかしすでに入場制限があって、めっちゃ並んでる。あとからあとから人がやってきて、だいたい1時間待ちだと告げられていた。

12:00頃

やっと温泉へ入場。雨に濡れた体にしみる…。サウナ行って外気浴してたらリハの音がしてくる。最高。

13:20頃

温泉内のレストランがまたもや激混み。

14:30頃

やっとレストランに入場…。朝ごはん食べたのが6:30くらいだったので、過酷な待ち時間の長さだった。ほうとうを食べました。

15:20頃

レストランを出発。

15:50頃

フェス会場のゲートをくぐる。富士急園内はめっちゃ広いので移動に時間がかかる。

この頃には、会場前のリストバンド交換所は列がなくスムーズに交換できていたっぽい。

座席とステージについて

C10ブロックでした。花道含めステージが低いので身長150cmにはややつらい会場。次回あるならもう少し高くならないかな…。

簡易イスがぎゅうぎゅうに敷き詰められており、地面はコンクリ。持参したビニールに荷物を入れてイスの下に置くスタイル。

終了後

19:45くらいに終了し、規制退場。会場内のトイレはそこそこ混んでたけどスムーズに流れた。トイレに寄った私たちが会場ゲートを出られたのは20:30頃のこと。

空腹がすごかったので、駐車場の近くのコンビニでつまめるものを買う。このコンビニがめっちゃ並ぶので、帰宅時間に余裕がない人は並ぶのをおすすめしません。

21:00頃にツアーバスにたどり着き、ちょうど23:00ちょい前に東京駅に到着。

お疲れ様でした。

フェス本編

アナウンス

「なにやつ!…おや、新参者だな?諸注意を行おう…」と時代劇風の諸注意アナウンスが流れる。「それでは殿のもとに参る…」みたいなセリフで終わり、ここは風雲SKY-HI城だったことを悟る。

オープニング

BE:FIRSTのBrave Generationから、BMSG ver.のBrave Generationで全員が登場。当初なかったタイタイやルイ、ランレイも入った形になってる。

ラストでSKY-HIとアイルザ先輩が一段高いステージに2人で登場。その登場の仕方と、ラストをかざるアイルザVerseに「ベンチャーで入社2年目に事業部長に抜擢された若手」感をみた。

BE:FIRST関連のライブで見るの初めてな気がする、メンバーひとりひとりが分割されたビジョンが見られて「いやー大きくなったな」と何様な気持ちになる。それにしても今日のソウタ君がかっこよすぎるのですが…。

そしてさらにフロートも登場。フロートに乗り込むBMSGの輩、品のいい海賊じゃん。

SKY-HIの曲を何曲かみんなで歌ってたんだけど、ナナイロホリデーを歌うジュノンがずっとカメラをきらっきらした表情で見つめていて「さすがアイドルをいろいろ見てきた男だな…」と思った。

Novel Core

独創ファンタジスタ好きなので聴けてよかった。ヘンズアップ!クラップ!などお客さんにノリを指示することが多かったところは、文化なのか。(そういうの先鋭化すると「逆に手をあげないところで手をあげる人は異常」みたいな解釈をされないかやや不安だなと思った)

edhiii boi,RUI,TAIKI

ノベルコアから「118」を挟んで3人が登場。この3人ってきれいに個性が異なるので、イラストでキャラクター化されるのもわかる。「Anytime,Anywhrere」で3人のキャラが夏を楽しむ様子が後ろのビジョンに映ってたけどすごくかわいい。

「Nightmare」めちゃくちゃ名曲じゃないですか?この曲に入る時にエディが「説明はもういいや!」みたいなこと言って曲名も言わずに始まったところにも若さがほとばしる。荒削りで伸びしろしかないパフォーマンスだったけど、今しか見れない姿を見せてくれていた。

若い演者といえば「若さ」が強調されがちなんだけど、この3人のパフォーマンスって基本的に早熟で、お仕着せではない若さが溢れ出てる。それでいて無理な背伸び感もなくて、その絶妙なバランスが最高すぎた。

Show Minor Savage

個人的な一番の「新章突入」はこの3人がまた見られたこと!!!!!!!!!歓声禁止が苦しいと初めて思った。

SMSの「ちょっと気のあった3人で曲作ってみたらみんなセンスと才能に溢れていて、最高な曲ができちゃったよ」みたいな軽やかさに惹かれたんだけど、もはやあのAile The ShotaとBE:FIRSTの規格外身体能力のソウタ、そしてオールラウンダーのマナトの3人組なわけで、なんて豪華なユニットなんだろうと思った。

新曲タイトル「Thinkin’ bout you」の文字をみて、「まさに!!!あなたたちのことを!!!!!わたしも考えてたのー!!!!!!」と心の中で絶叫した。歌詞はあまり覚えてないけど生々しさのあるラブソングR&Bだったような気がする。そういう「あくまでも等身大でリアル」みたいなところがShow Minor Savageの魅力。

これが日本に現存する最高峰のボーイズグループ…日本の至宝…半年に一度しか開帳されない秘仏…。そんなことをずっと考えていた。好きすぎて気が狂いそうだった。もっと冷静に魅力を伝えられればいいのにオタクにはそういうのが難しい。

Aile The Shota

アイルザ先輩が一人でデビューするにあたって、ソロアーティストって道の険しさのことを考えたことがある。グループの比ではなく才能のあるプレイヤーがたくさんいて、ちょっとやそっとじゃ頭角を表すのが難しい。オーディション番組出身でBE:FIRSTととなり合わせでデビューした経緯もあって、変に消費されてしまうルートもあるんじゃないかなって思ったりしなくもなかったけど、そんなことは杞憂だったなとライブを見て感じた。

Aile The Shotaのつくる曲ってメロディラインや言葉の選び方に普遍的な気持ち良さがある。これがどれほどすごい才能か。

「常懐」はこの時間の野外でやるのがあまりにも似合いすぎた。ビジョンに映る夕映えが、曇り空とあいまって美しかった。「Like This」では「座って聞いて」と言って本人もステージの地べたにぽつんと座って歌う。その姿も” らしさ”がある。(まじで腰が痛かったのでこれは本当に助かった)

ラストは「AURORA TOKIO」は、この曲って今後もライブで最後に演奏されたらハマるんだろうなあと思わせた。主役感があって名曲。

「IMA」前の「覚悟を含めて言わせてください、BMSGは俺だ」発言に、あの冒頭の「抜擢された若手役員としてのアイルザ」をまた感じて笑ったけど、たぶんそういう話ではない。

誰でもない自分であることを誇った言葉だっただろうし、居場所への深い愛を感じた。

寅年ユニットからのSKY-HI

寅年ユニット…。ジャニーズのカウントダウンでみる年男ユニットのようだ。曲名「Tiger Style」なだけ、攻撃的な感じの曲だった。

私のなかで「秘めた攻撃性」といえばジュノンなんだけど「気が向いたらそっち行く」の不遜さがすでによく似合っており、「気づいたら頬に傷」「食べちゃうようなキス」の歌詞にはまさにジュノンのための歌詞だなと思った。それはただ私のジュノン解釈がそうなだけなんだけど。

レオくんは歌声が優しいので攻撃的な歌を歌ってもぬいぐるみが「がおー」と言っているようなイメージだった。早くリリースされて欲しい。

SKY-HIは演出のロケット噴射の水の量がすごくて、ただただ雨が降っているようだった。

実はこの日の天気予報、ちょうどSKY-HIあたりの時間帯は雨が降る予報になっていて、覚悟していたのだけど、蓋をあけてみればここまでほぼ降ってない。結果的に演出の水が客を一番濡らしていた。予想できないので雨よりタチが悪い。

そして当たり前かもしれないけど、SKY-HIのライブがやっぱり一番すごかった。

バンド、ダンサー一丸となってステージを作り上げていて、それを統率するフロントマンとしてのSKY-HIの凄みを感じた。「To The First」のホーンセクション(?)が入ったバンドアレンジがめちゃめちゃかっこよかった。

BE:FIRST

まさかのビーファがトリ。SKY-HIが去った途端に小雨が降り始めた。最強晴れ男、すごすぎる。

「Shining One」が終わって、MCでリョウキが「晴れ男のSKY-HIが去って、雨が降り始めた。これには意味があると思うんです」と話し始め、少しタメをつくる。次になんていうのかなと思ったら「雨もBMSGフェスが見たかったんだよな!」って言ってて、「童話か!!!」と心の中で突っ込んでしまった。リョウキのこういうところかわいい。

そして野外で聞く「Scream」と「Don't Wake Me Up」楽しすぎた。

どの瞬間だか忘れたけど、リョウキがソウタに「チュ」って直接じゃないけどキスしてて笑った。楽しすぎるので仕方がない。

「Kick Start」で最後のほう、「曇り空にWake up、水たまりに桜」とTeamCのラップをシュントとソウタがやっててエモエモだった。

そして「Grateful Pain」である。

曲間でMCがあってリュウヘイが「みんなの存在がわかるようにスマホのライトで照らしてください」的なことを言う。ヒップホップのライブでよく見るアレだ。ビジョンに映し出された客席がまあそれは美しくて、やっぱりペンライト早く欲しいなと思った。

それはBE:FIRSTの世界のでファンの存在が可視化された瞬間でもあった気がする。

「Grateful Pain」は、雑にかくと"困難もあったけど、いろいろな人と出会うことで居場所ができたから、これからもがんばろうね"と、BE:FIRST自身が自分とメンバーを鼓舞する曲だと思っている。

ソウタくんが成功した過去からのキャリアチェンジに伴う不安と痛み、それでも進むさまを歌った後で、レオが「今の僕だからこそ魅せれる夢を」と、ソウタの現在の姿を肯定していくように。

その「出会ったいろんな人」のうちに、ファンも入っていることを実感できたのは、この日のライトのお陰だった。

「目の前で光る瞳は間違ってなんかないから」と歌うレオくんの声は、この日は歌声というよりは語りかけているようで、あまりにもあふれてくる感情にこっちまで泣いてしまった。たぶんレオくんも泣きそうな感じだった。

「間違ってなんかないから」と、他人を勇気付けようとしているのに、逆にその言葉で歌っている本人が勇気付けられているように見えた。そういう人間くさいところが好き。ファンというのは不思議なもので、自分たちを勇気付ける様をみて、逆に私たちが勇気付けられてしまう。

MCでソウタくんが「これから僕たちは新しいことに挑戦していくので、不安になることがあるかもしれない。でもBE:FIRSTを応援していてよかったと思えるところに連れていくから、ついてきてほしい」という、あえていえば様々なもののファンとして何万回も聞いた「約束」を話していた。

それは確かにあるあるなMCではあるが、相当な覚悟のある言葉だと思う。

あのNeo Gal Wopを踊るダンサーだった男の子はいなくなったんだなあと思った。普通の人は不特定多数と約束しない。

でも強力なファンダムを抱えるスーパースターはファンダムとの約束を必要とする。時に約束は呪いにもなっちゃうけど、それがあることで、オタクはつまんない日常を、つらくて苦しい日常を、何倍も楽しく過ごせるのだ。

私はもう「なんかそういうファンとかもうあんまりやりたくないな…」と思ってけど、完全に戻ってきちゃったなあと思った。とっくに、つらいとき、テンションあがらないとき、眠れないときにBE:FIRSTのことを考える。心の支えにしている。

これは経験上、代償が必要だ。何かがあると裏切られた気持ちになって、嫌いになってしまう。BE:FIRSTにもそう思う日が来るんだろうか…と思うと苦々しい気持ちになった。

でもその後の「Bye-Good-Bye」がやっぱり最高によかったので、BE:FIRSTのことを好きになってよかったなあと思った。

ラストの「Gifted.」は神々しくて鬼気迫るものがあった。特にジュノンの歌唱が。やっと曲に彼らのパフォーマンスがついてきた感じがする。

ラスト

最後は当日0:00に配信されたコレ。BMSGってオタクが好きそうな「徒党を組んでイキる集団」みがあると思うのだけど、どうなんでしょうか。たけし軍団かBMSGかみたいなところないですか?城だし。もうちょっとファンが広がってもいいのにねえ。


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Sexy Zone「セクシーゾーン ライブツアー2022 ザ・アリーナ」8/11横浜アリーナの感想

5年ぶりのセクゾコンだった。

去年と一昨年は配信で見てて、それも大変に素晴らしかったけど、今回のセクゾコンの良さはそれ以上だった。

以下、かなり自分語りの含まれた感想を。

80年代コンセプトとSexy Zoneの相性

今回のコンサートは徹頭徹尾80年代へのノスタルジーがコンセプト。Sexy Zoneってデビューの時に「薔薇を背負ったどこか昭和の匂いのするジャニーズアイドル」だったわけで、彼らの歩みと「2020年代から見た80年代ノスタルジー」がマッチしないわけない。

楽曲から、グッズのアートワーク、転換の時に流れるおふざけ映像とおふざけ演出、旧曲のアレンジ変えた挟み込みなど、どれもぴったりとコンセプトにハマり、一貫性があって素晴らしかった。このコンセプトができる2020年代が来て良かった。ようやくセクゾの時代が来た感じがする。

勝利くんの欠席は寂しくて、バックもついておらず3人だけで横アリのコンサートをやるってなかなかチャレンジングだな…と思ったけど、蓋を開けて見れば勝利くんの不在をパワーダウンに直結させないステージで本当に満足感が高かった。

不真面目なオタクなので、ぶっちゃけ知らない曲がたくさんあった。セットリストには「ザ・ハイライト」だけではない選曲がかなり盛り込まれていたらしく、セクゾってめっちゃ「音楽ファースト」なグループなんだなと思った。(「音楽ファースト」…その言葉、どこかで聞いたような…)かっこいい曲と、それを乗りこなすだけの技量がやっぱりあるグループだと思う。

中島健人くんは生きることを肯定するよな

幸運にも花道の先端から数列のところで見たのですが、久々に間近でみた中島健人くんは一挙手一投足に見られる人間としての緊張感があって、神々しいほどに美しくて、喩えていえばヌルヌル動く仏像みたいな。そんな感じでした。

10代とか、二十歳そこそこの健人君の印象は、その時も気高い感じがあったけどまだ子供だった。無邪気さがなせる光を纏ってた感じ。今の健人君は、その頃から持ってた自分の武器を研ぎ澄ませて研ぎ澄ませてめちゃくちゃ強くなった、みたいな印象がある。弛まぬ自己研鑽の積み重ねを感じる。

強くなることを恐れないし自分の望みを叶えることも恐れない。生きてるとそれだけで辛いことや理不尽なこともあるけど、それでも自分で舵をとっていって生きていく姿を見せてくれている気がする。

なんか熱に浮かされたオタクの妄言感がすごいのですが、本当にそう思えてしまう。

「RUN」がもつ止まらないことの不条理

「Forever Gold」の、"若かったあの頃に懐かしく思いを馳せる"歌詞に、自分とセクゾの距離感がオーバーラップしてしまい聴きながら泣いてしまった。

頑張ってセクゾ担をやってた頃、楽しいこともたくさんあったけど今思えば痛々しいこともやってたし、あの頃のセクゾの運営方針が嫌いだったり、普通にファンサのもらえなさに病んだりと色々と疲弊することも多かった。今はセクゾ以外にも好きなことがたくさんあり、守るべき生活もあって、その時間の移り変わりに泣いた。

その上で有無を言わさず楽しい「Let's Music」でなぜかさらに泣いてしまい、とどめの「RUN」で涙が止まらなくなっちゃった。

「RUN」は コンサートで見るたび毎回泣くので「いやいや、止まらないんでしょ?もうわかってるって」と思ったけどやっぱり彼らの口から「とっまらっないで〜」と歌われるとやっぱり泣いてしまう。

この曲だけはザ・ハイライトのコンセプトから少しだけ外れているように聞こえて、それでも選曲されているところに、いかにグループがこの曲を大事にしているか伺える。

「止まらないで止まらないでよ」っていうのはある意味呪いの言葉のようにも思える。

この曲を大切にすることで、セクゾは当面何があっても歩みを止められなくなってしまっていて、あえて悪い言い方をすればグループに5人を縛り付けていると感じた。

櫻井翔くんが「ステージ上終身雇用」と歌ったのも今は昔で、ジャニーズアイドルですら別の道を歩きだすことも珍しくなくなった。私も昔は「ジャニーズの、特にバレーユニは重い十字架を背負わされし者…」とか思っていたけど、当たり前だけどそういうしきたりも契約もないし、別に嫌になったらいつ事務所をやめて別の人生を模索してもいいと思う。

一人の人間としてはそれくらいのエゴを持って自分の幸せとかを大事にしてほしいなと思う。…でもオタクのエゴとしてはマリウスには帰ってきて欲しいし「RUN」の歌詞の通り歩みを止めることないセクゾの姿が見たい。

花道で歌う中島健人くんの姿を見ていると、なんという不条理の中を生きている人なのだろうと思えてきた。

開演前に、勝利くんの不在を3人がステージでファンに伝えた時にも感じた。

風磨君は「誰が悪いわけでもないけど、勝利のうちわを持って寂しそうなファンを見かけたら、ごめんなさいという気持ちが湧いてきてしまった」という旨の発言をして謝罪の言葉を口にした。そこでファンの拍手はまばらだった。その謝意は受け取れないよ、だって本当に誰が悪いわけでもないのだから。

でも素朴にそんな気持ちを持ってしまうところに、彼らが生きている不条理と、愛しさを感じてしまった。

アイドルとかアーティストとかがどうでも良くなった時代のアイドル

アイドルは「技術の巧拙を凌駕した魅力」「未熟さを愛でる」「与えられたものを演じきり役割をこなす」一方で、アーティストは「自立していて、エゴがあって、やりたいことをやる、ついでに芸術性が高い」……というアイドル/アーティストの二元論は古いものになってきた。

ボーイズグループしか見てないのでその話しかできないが、自作自演も珍しくないし、MVを見ているとやっぱりダンスの技術がすごいグループに注目は集まる。

また、私もかつては「アイドル」=与えられた役割を全うする職人みたいな見方をしていたが、その考えからはもう距離を取りたいと思っていた。「アイドル」にはどこか滅私を期待してしまう側面があるからだ。アイドルをやってる人はもっと人間として野心的でいい。

今回のセクゾコンに関して言えば「アイドルは音楽は二の次」という雑な偏見を跳ね除けるほど、「Let's Music」という曲があるように、様々なエンタメを見聞きし演じてきた彼らの矜恃が伺える、シンプルにかっこいいステージだった。その面ではセクゾも十分に野心的だと言える。

ただ、かっこいいだけではなく、見に来た人を誰一人取り残さないステージだったし、MCの言葉からは絶対にファンに寄り添おうとする気持ちが感じられた。ファンに支えられたからこそ、ファンを大事にする姿勢。

普通に生きてきたらその気持ちってなんなの?と思うんだけど、彼らの中ではそれがすごく強固なのかもしれない。聡くんがファンに向かって言った「僕の人生に関わってくれてありがとう」という言葉の重さにもそれが滲んでる。

ジャニーズという特殊な環境で長年研鑽を積んできたからこそ生み出せるものがあると思った。

なので久々に「アイドルとしての職能」という、自分でもなんだそれ?という言葉を久しぶりに信じてしまった夜だった。

BE:FIRST 「Scream」レビュー 「その声」は誰のためもの?

あるべきところにピースがハマってるScream

BE:FIRST「Scream」やっぱり最高なんだよな。

配信前にツイートされてた「最高が何なのか証明しよう」の超絶上から目線のキャッチコピーに、もうそういうSKY-HIというかBMSGしぐさ、食傷気味だわ……と思っていたけど、聴いてみたら本当に最高が証明されてしまっていたので頭を抱えた。


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フジロック、ロッキン、サマソニと夏フェスシーズンを駆け抜けて8月末のアルバムリリースというゴールテープを最高の形で切るために用意された踊れるロック。最適解。

MVを見ているとBE:FIRSTひとりひとりを、誰も無駄遣いしてない。みんながあるべきところでそれぞれの魅力を発揮していて、複雑なパズルをぴったり組み合わせた構造の美みたいなものを感じる。

ソウタくんセンターで、三連のドラムと呼応する躍動的な彼のヒットから始まる時点でBE:FIRSTっぽいと思う。BE:FIRSTの特殊性ってやっぱダンスアスリートの経歴を持つソウタくんの存在にあると思っていて、あのえげつない身体能力がチーム全体のダンスの実力を引っ張り上げている気がしてならない。

ここ最近の曲はサビ担当のイメージが強かったジュノンが「想像も予想も不可能」のラップ的なパートを担っているのも衝撃だった。そしてめちゃくちゃかっこよくなっていた。Betrayal Gameのときは他のメンバーのラップパートに比べるとちょっと弱々しさを感じていたけど、そんなのを忘れさせるほど攻撃的。あんたのどっからそんな攻撃性出てくるん?っていう。そのうち、物静かなシリアルキラーみたいな役を演技仕事でやってほしい。

リュウヘイとレオが楽曲の緩急の”緩”部分をばっちり握っていて、リョウキのいい意味での演出過剰さが「エイリアンさ」の高笑いで遺憾無く発揮されて、アクセントをつける。もはや安打製造機みたいな存在でプリフックやってる印象が強かったマナトが2回もサビ担当していて「最高が何なのか証明しよう」というフレーズがフカしに聞こえない納得感を与えている。

そして最後のシュントがまさに「Scream」の権化みたいになってるじゃないですか。

もともと歌い方がめちゃくちゃかっこいいんだけど、楽曲がもつ不遜さと相まって鋭さマシマシで、普段そんなふうに見えないけど自分が世界で一番だって確信してないと出せない空気ある。

かっこいいを真正面からやるいなたさ

私がこの曲で地味に好きなのは「お前が振りむいた所にもう俺はいない」をレオくんが歌うところなんですけど。

「お前が振りむいた所にもう俺はいない」って「お前はもう死んでいる」的なおかしみを感じませんか。少年漫画的な突拍子もない熱さとおかしみ。

レオくんの歌唱の、言葉の聞き取りやすさ。そしてレオくんの「スタジオに紛れ込んだカエルをわざわざスタジオの外まで連れていって外に返してやる」ような少年的な無垢さが、この歌詞に激しくハマってると思う。

よく考えれば「最高が何なのか証明しよう」も噛み砕くと意味がわからない。

証明とは”ある事柄・命題が真である(事実と違わない)ことを明らかにすること。”なので、正しくは「最高であることを証明しよう」になる。「何なのかを証明する」このフレーズって実は狙って頭が悪い。

この少年漫画感はつまりtohjiとかの「俺は子供の頃からずっと天才でいる」とかそういうパンチラインと同じ方向を向いてるのかもかもしれないけど、頭の悪さと無鉄砲さが、噛み砕いていかないと現れてこないところがなんだかSKY-HIって気がする。

「最高が何なのか証明しよう」とかいうフレーズは無駄にケンカを売ってるようで好きじゃないなあと最初は思ったんだけど、そういうのを「いやなにおい」として嗅ぎ分けるような、自分みたいなうるせーオタクは最初から相手にされてないんだろうなと今回も思った。たくさんのロックフェスに出して、誰かの「初めてハマったアイドル」にさせたいのだと思う。

何かに初めてハマる人の「初めて」になるには、今までのそのジャンルと違う特殊な部分がないといけない。

BE:FIRSTが他のボーイズグループと違うところがあるとすれば、かっこいいことを真正面からやる"いなたさ"だと思う。

洒脱とか抜け感とか余白の美とか、一周回っていいよねとか、そういうのと真逆の「かっこいいことを直球でやる」から逃げない。なので、逆に「いなたい」「妙に小ダサい」もつきまとう。アイドルオタクの間では狙ってやったダサさがもてはやされまくるのでこれがやっぱオタクと相性悪いように感じる。

冷静になんてさせない

SKY-HIって確か昔のインタビューで「何周かまわって、やっぱり応援するってカルチャーを殺すよね”って結論に至った」と話していたり(出典不明ですみません)、とにかく”狂信的なリスナー”というのを嫌っていたような気がしたんだけど、その人がボーイズグループをやり「冷静になんてさせない」とファンに向かって歌わせるところが面白い。

冷静じゃなくていいのか…と。

完全に想像だけど、狂信的なファンたちがファンダムとしての活動を頑張るあまりに、正当なかっこよさや実力のある人たちに陽をあてさせなかったことを「カルチャーを殺す」と考えていたならば、BE:FIRSTが観客に向かって歌う「冷静になんてさせない」はSKY-HIによるファンダムハックの勝利宣言にも聞こえる。自分がかっこいいと信じるものをつくりあげて、それで狂信を生み出しているのだから。

忌み嫌っていたシステムに入り込んで、最終的にハッキングする側にまで回ったとか、なんかそういう漫画のキャラいそう。

Screamを聴いていて一番引っ掛かるのが、シュントが歌う「心も、その声も君のためのもの」だ。


Screamはライブで観客を熱狂させる自分たちの姿を歌う(だからこそライブでめっちゃ聞きたい)曲で、徹頭徹尾じぶんたちがどうすごいかについて自己言及しかしてない。

なので「心もその声も君のためのもの」というフレーズには、私たちを”連れ去りにきたエイリアン”が実は私たちに心も声も捧げている…?という錯覚をおぼえてしまう。

まあたぶん誤読です。わたしはひと月前まで月額5千円課金していた従順なBMSGのファンなので、BMSGの由来である「ビーマイセルフ」という教義になぞらえば、「自分自身であること」をアーティストにもファンにも求めているので、このフレーズは「叫べ、その声も心も君自身のものだ」とファンに語りかけているのだと思います。

しかし、そんな真面目な解釈にはあんまり興味がない。この本を読んでいた影響もあるのですが。

 

第8章に「少女⭐︎歌劇 レヴュースタァライト」を通した中村香住さんによるファンと演者の相互性の論考がある。

ファンは演者側のパーソナリティを消費するという立場で、ファンと演者の関係は非対称だ。さらに彼らの興行にお金を払い報酬を与えるという権力構造まである。そしてファンと演者が揃って初めてステージが成り立ち、そこには互いの相互作用がある…と、すごく雑に書いたがそんな話をしていた。

BE:FIRSTもファンがいなければ、その存在は現れない。こと、BMSGは「日本を獲った」とか「世界にいく」だとかそんな表現が好きで、それだけの評価を得るためには、今日の音楽マーケットで熱狂的なファンダムの存在は無視できない。SKY-HIが再生回数などの明確な目標を口にする時もあるので、そのつど勤勉なファンたちは彼らの夢を叶えようと、再生回数を回していく。

そうしたことを考えているとやっぱりどうしても「(僕たちの)心もその声も君(ファン)のためのもの」と歌われているような気がして仕方ないのである。

だからといってBE:FIRSTが主体を私たちファン完全に明け渡している、という感じもしない。隷属もしてない。それは過度のパーソナリティ消費に陥らせないようなBE:FIRSTの「比較的少ない」コンテンツ提供の姿勢を見ていて思う。BMSGの会員組織でSKY-HIから発信される「アーティストファースト」悪く言えばファンは二の次な姿勢を私が刷り込まれてるからそう感じるのかもしれない。

アーティストのためにファンがいるだけではなく、その逆でもない。ファンとアーティストの相互作用で場が成り立つ。さまざまな選択肢の中からBE:FIRSTであることと、BE:FIRSTのファンであることを選んだ人たちが一緒になることで熱狂的なステージが生まれる。

自分たちはこの全身全霊のパフォーマンスを捧げるから、だからファンも自分たちに捧げてくれ。

不遜なまでの美しさと強さがある、シュントの「君のためのもの」というフレーズは、蠱惑的な共犯関係に私たちを誘う文句のようで、聴くたびに震えてしまう。

POP YOURS2022の思い出

 

HIP HOPニワカなのでクラブ行くまでの勇気は全くなく、たまにWWXとかでそこそこ人気のひとがやってるリリパに足を運ぶくらいが精一杯の私みたいな人にうってつけのフェス、それがPOP YOURS。

忘れないうちに現地での思い出を残したいと思います。

***

幕張遠かったけど、頑張って早めに家出たお陰で11:00ちょうどくらいに会場の前まで到着。

本当はもっと早く着いてたけど、よく知ってる幕張メッセの入り口の、道路を隔てた向こう側が会場になっていた。なぜか女の子が多いなと思っていたら間違って7ORDERのライブ会場に来ていた。それっぽい格好の男子たち数人が警備のおっちゃんに話しかけており、同じように間違えた人がいたことを悟る。

入場するまでに待機列があってちょっと時間を食われることに。待機列で何人かが生配信を見はじめて、dodoの「nirvana」が流れてきた。うわー会場内で聞きたかった。

リストバンドもらってなんとか会場の中はいって自分の指定席座ったらもうdodoがラストで「kill more it」。「みんなこの曲知らないと思うけど…」みたいなことを言ってラストの曲やるのかっこいい。 当時とはファン層が違うって本人がインタビューで話してたけどやっぱり最後にやるのは「kill more it」なのだな。

SKY-HI

朝だからちょっと人が少なかったとはいえ、dodo、ピーナッツくんまでは、私の視界に入る範囲は総立ちで盛り上がっていた。ピーナッツくんの「面白がられにではなく、かましにきましたー!」という宣言に客席もきっちり沸いてて、”他界隈からの参戦なので気合を入れてきたぞ!”というアティチュードにビバラでのビーファのことを思い出した。(客席がなんだかんだとっても温かかったのも含め)

そんなピーナッツくんまでのあったかムードもSKY-HIの出番の時は笑っちゃうほど消失。みんなお昼を食べに出かけた、あるいは座った。予想はしてたけど、こんなにも?ってほど。長丁場だからしゃーないよね。お昼だしお腹すいたよね。後ろの人が「ゆるふわギャングがほんとは出る予定だったんだよな。見たかったなー」とぼやいていた。

立ち上がってる人が本当にポツポツとしかいない、近年稀にみるくらいのどアウェーな空気。興行主が狙ってつくれるもんじゃない(作りたくないはずでしょ)。こういうの見れただけで9800円の価値があるなあと思いました。

SKY-HIが登場して、1曲目は予想通りの「JUST BREATHE」。そして攻撃度マシマシの「何様」と「Turn Up」を畳みかけてくる。今日のSKY-HIはやっぱ八面六臂のときとは全然ちがうモードでくるのかな?と思いきや、流れ出したのが「118」。そして元気にedhiii boiが登場した。

エディのお披露目の場にしたのかー!その手があったかー!と思った。そして、もしかして?もしかして次ソウチン?と、めちゃくちゃ頭が沸いてたんだけど、「118」は終わって今度はBMSGver.の「Brave Generation」になって、やっぱこないよなーーーーー!!!と崩れ落ちそうになった。しかし、ここでまさかのAile the shotaが登場。

この時ばかりはブチあがってしまった。まさかここに来てショウタくん見れるとは思わないじゃん。

正直、ポツポツとしか人が立ってない会場で立ち上がるの勇気いるなあと思ってたけど、このころには楽しくて楽しくて、夢中になって踊ってた。みんな座ってるから悲しいかな視界を遮る人もいない。「Bare-Bare」のショウタver.は素晴らしすぎたな。

ショウタ君はアイルザになってなければ普通にPOP YOURSにお客さんとして来ていたでしょう。先日のビバラのソウタ君のMC「僕たちも少し前まではステージの下で音楽を楽しんでいた存在でした」を地で行ってる感。

そしてSKY-HIは「俺も実は日本のHIP HOPがここまで来た歴史の流れの中にいますよ」的なMCバトルでの昔話をしつつ、アンチで荒れてるであろう配信のコメ欄を牽制しつつ(この手腕は、アンチの扱いに手慣れた感じでさすがだった)、最後は差別!戦争!反対!なMCをして「I Think, I Sing, I Say」でおわる。

SKY-HIニワカ的には、ただのプレーヤーだけじゃなくて社長やってんだぜーというボースティングみたいなことなのかな?と受け取って、いいステージだったなあと思いました。が、「ゆるふわギャング見たかったなあ」ってぼやいてた後ろの人に届いてたかどうかは正直わかんないなと思った。

(sic)boyとOzworldとVaVa

(sic)boyはビジョンのカメラのピントが全然あってなくて、ふわふわした金髪の人がいる!くらいの認識しかできなかったけど、ライブ見れただけで嬉しかった。結構淡々としてた印象だけど、新曲が好きな感じだった。踊りながら、10年以上前にサマソニ来てThe Horrorsで踊り狂った、そんな元気だった時代があったな・・・というのを唐突に思い出しました。

あと最後のシャウトが圧巻だった。次はもっと近くで長尺で見たい。しかし(sic)boyにブチあがってた人もぶっちゃけ多くはなかった。あとでTwitter見てたら「蕎麦食いたいのにパスタ出された気分」ってコメントあったけど、そんな感じだったのだろうか。

そしてOzworld。Ozworldも好きだけど、現場で見る機会もあんまりないだろな…と勝手に思ってたからステージにいるだけで嬉しかったな。佇まいがシャーマンとかそういう神がかり的な存在に見えた。

「Asian Groove」前の「これからアジアがもっとヤバくなってくって思ってる人どれくらいいる?自分もその一人になれるって思ってる人どれくらいいますか?」ってMCめちゃめちゃかっこよかったし、その言葉が決してうわ滑ってなくて、地に足がついてると思わせるスキルの高さよ…。スキルってものなのかはわかんないけど。歌い上げるみたいなラップ、好き。新曲もめちゃくちゃ良かったな。

最後に見たのはVaVa。旗を持ってテンション高めに登場してきて、フェスへの”熟れ”を感じた。観客のステージへの集中もそこでぐっと上がった気がした。

BIMも途中出てきて、客席が今までで一番盛り上がってた。けど「Virtual luv」では途端に座り始めた人もチラホラいて、後方席だったせいもあるだろうけど難しい客層なんだな・・・と思いました。


もともと、親に子守を任せたのはいいが気がかりだったので、どこのタイミングで帰ろうかとても悩んでいたこの日。最初はもっと長くいるつもりだったけど、A席は客がギッチリ入ったら私の身長ではビジョンすら見えなくなりそうだったので、家で配信見た方が快適だと判断して帰りました。

帰宅後、板橋の自宅から見たPUNPEEとスカートの「ODDTAXI」よかったけど、水辺に大きな倉庫がある風景は板橋も幕張もちょっと似てるよね。


雑感

・指定席なんだけど、席がせますぎ。イスに貼ってある席番号も見づらいので、列の真ん中あたりの席まで行くのが結構だるい。人との間隔が狭くてギッチギチになるから、体を揺らしにくく、後方だとステージもビジョンも背が高くないとほぼ見えない。

指定席に行かないで通路で見てる人がたくさんいて問題になってたけど、席で見るより通路で見る方が遥かに快適だったので、通路で見てた人たちの気持ちはわからなくもない。

コロナで指定席制だったのかな?と思うけど、立ち位置指定したスタンディングにすればよかったのでは?あと、来年も同じ形式で開催されるなら、多少高くても前方のチケットを買うのがおすすめ。後方チケットは、環境の悪いところで生配信見てるのと同じだった。

・SKY-HIのファンの人たちは、それはSKY-HIだけでかますところが見たかっただろうなとは思った。

・神田伯山が、伝統芸能の世界では後進の育成をやった人こそが偉いってことになってるって言ってたんだけど、SKY-HIのステージはそういうステージだった気がします(HIP HOPが伝統芸能ならば…)

・しかしビバラロックの「アウェーかもしれない!」という動画によるストーリーづくり」→「実際はほぼオタクに満ちた会場」という流れとは真逆の、リアルなアウェー現場が見れて個人的には面白かった。

ふだんBMSGファンダム的なものをみていると、狂信的なまでにSKY-HIが全方位支持されてるけど、ひとたび外に飛び出すとぜんぜん見向きもされない世界が広がっているんだなあと。

一方ではSKY-HIというラベルで支持され、一方ではSKY-HIというラベルで見向きもされずというこの世の虚しさは感じた。(は、こういうのが「Name Tag」…?)

まあ、こういう激しい寒暖差をちゃんと見せてくれるほどに社長がいろんなところに顔を出すのっていいことだなと思った。

・ふと思ったけど「ゆるふわギャング見たかったな〜」って言ってた人的にはSKY-HIなんの人だと思ってるんだろう。そしてBULLMOOSEの主宰という肩書きがいまだにあって、もしもBMSGがなかったら、SKY-HIの見られ方も変わってたのでしょうか。

・次の日に配信で見たtohjiがめちゃめちゃよかった。みんなtohjiが大好きすぎるしtohjiが「みんなのtohjiでした」って去っていくのが最高。アウェーでやりきることの良さもあれば、めちゃくちゃホームで期待を裏切らずホームラン打つかっこよさというのも、またある。

VIVA LA ROCK2022のBE:FIRSTの思い出

すっごい今更だけど最近やっとこのビバラドキュメンタリー動画全部みたので思い出しながら書きます。

gyao.yahoo.co.jp

ビバラロックは2019年ぶり。その時にくらべると外のステージがなくなってるだけ少し規模が縮小したかな?という印象はあったけど、中に入ると人でごった返していたました。

 

まずはTempaleyから。MCかなと思いきや録音された言葉のループでうわぁTempaleyっぽいなとおもいました。(感想これだけでほんとごめん)

次の秋山黄色は、このフェスのラインナップでお恥ずかしながら初めて知った名前で、思ったよりもバンドサウンドな感じ。

MCがめちゃ熱くて「俺の目の前にいる人はみんなファンだと思ってるから!ファンにつまんない思いをさせないようにしようと思ってる」と観衆に宣言し、さいごは「推しが見つかってよかったな!秋山黄色でした!」と吐き捨てて終わっていくので、かっこよくてドキドキしました。

SKY-HIがビバラ予習動画で「観衆の心を掴むMC」をビーファに宿題として課してたと思うけど、その模範解答がコレだったんじゃないでしょうか。

その次は、知ってる名前で安心のベボベ。なんだかんだライブ見るの初めて。

「僕たちはデビューする時に、レコード会社の人から”客に媚びるんじゃねえぞ”って言われたんですけど、ここにきてめちゃくちゃ媚びたくて。次にでるビーファーストのみんな良い子でしたね〜」ってフリオチ、さらによくあるフェスでの人気者への媚びムードのメタ化!というさすがのMCをかましていてすごかった。

そしてこのとき、会場にいたパンパンの(この時点でメイン会場ほぼBESTYだったのでは?)BESTYから小出氏に拍手が巻き起こった。平和。

ベボベはリハで「17才」、本編で「THE CUT」をやってて嫌が応にもアイルネを思い出してしまった。彼女たちの活動は途切れたのに、彼女たちがカバーしてたバンド自体はいまだに元気に活動しているってすごい。そしてアイドルは儚いな…とも思った。


そしてBE:FIRSTの出番。

私はスタンド席にいたんだけど、まさかのスタンド総立ち。今までビバラでスタンド総立ちしたことなんてあったのだろうか。ちょっと会場が熱すぎて笑っちゃった。

1曲目、これまた予習動画で課題となっていた踊らない新曲だけど、まーかっこいい。
踊らず歌う男の子たちがわらわら出てくる構図が、新手のHIP HOPクルーのようだった。

そこからBrave Generationに続くんですが、やっぱロックフェス映えする熱のこもりやすい楽曲だけあって、めちゃくちゃかっこいい。かっこいい人たちがかっこいい曲に合わせてかっこよく踊ることのシンプルなかっこよさをこれでもかと体現していたように思う。

ボーイズグループのかっこよさのベクトルって色々あると思うんです。自分は何かと、全体として見たときのダンスの完成度の高さみたいなところに注目しがちだったんだけど、この日のBE:FIRSTはライブ感たっぷりの気迫で見せるかっこよさがあった。

もちろん全員シンクロした美しくて力強いダンスも好きだけど、一人ひとりの個が出ている、かつライブ感があるっていうのは結構BE:FIRSTの強みだろうなと思った。

「Betrayal Game」は、その熱にダンスで魅せる要素が加わって、本当によかったし、願わくばアイドルとかあんまり見たことないやって人に刺さってほしいパフォーマンスでした。

課題となっていたお客さんを掴むMC。正直秋山黄色には敵わなかったけど、ソウタくんがややたどたどしくも必死になって観客に歩んでいく感じはよかったです。

終わってみたら全部で9曲という、え、そんなに見せてくれてよかったの? 他のバンドより持ち時間長くなかった?ってボリュームでオタクとしては満足感すごかった。


満足感のままお昼ご飯を食べに行きたかったんですが、ビーファの次に楽しみにしていたのがオリラブだったため、そのままTENDREも見る。TENDREはこんな屋内で見るべきではなく昼下がりの野外フェスで見たかったな…と思った。

そしてトラブルか?と疑わしくなるくらいの耳をつんざく爆音ギターと共に現れた田島貴男である。

(ボーカルとのバランスが悪かったから途中から本当にトラブルっぽい雰囲気だった)
ビーファで人がごっそり減り、さらにTENDRE終わってちょっと人が減った、さみしい感じのメイン会場に、そんなの関係ないわというほどの轟音を叩きつけて歌う貴男。なんかもう好きしかない。

自分みたいなペーペーでも知ってる「接吻」と「Iwish」をやりつつ最後はめちゃくちゃ文字通りロックな曲で締めてて、あ、ロックフェスで戦うってこういうことでしたよね…そうでした…と思った。

その後、とりそば食べて帰りました。

 

あの日のビバラロック2022・まとめ

ビバラの予習動画では「ロックフェスはアウェーにもなるし帰っちゃう人もいるだろうから、なんとか頑張らないと…!」なテンションだったわけですが、蓋をあけてみると、ほぼBESTYしかいないんじゃね?ってくらいホーム感満載のビバラロック。

うーーーーん。

意地悪な見方をすれば「ここはビーファくん、アウェーだよ!」とオタクたちを焚きつけておいて、実際は最終的な動員確保の飛び道具としてBE:FIRSTが使われたんじゃないですか?本当に彼らにアウェーやらせたかったら、シークレットで出して、あとからドキュメンタリー動画出したらよかったのでは?と思わなくもない。思わなくもないです。

ただ、それをOKしてくれるフェス主催者もなかなかいないだろうな…とも書いてて思いました。

ビーファが客寄せパンダを果たしてくれたおかげで私はビバラロックに行けたし…。自分みたいな出不精、さらにコロナで足が遠のきがちな人間がロックフェスに行く機会を作ってくれたとも言えるから、なんかあんまり意地悪なことも言えない。楽しかったし。田島貴男のことを一層好きにさせてくれたビーファーストありがとうだよ。あれからまずピチカート時代から聴き始めたよ。

しかし、ビバラの予習動画で話されていたような「いろんな音楽を聴きにきた貪欲なフェス民」の数よりも「推しを応援しにやってきたオタク」のほうが現実は多くなっちゃってるところに時代を感じたりしました。

もはや「いろんな音楽を聴きにきた貪欲なフェス民」のほうが蜃気楼だったりして?そんなことない?

あと、あの予習動画で「アイドル/アーティスト」「人の曲を歌い踊る/自作自演」の現代では蜃気楼のような二項対立性をすごく感じてしまったけど、そのよくわかんない二項対立に寄与してきたのは他でもないロキノンだったと思うので、ティーンの頃に鹿野編集長時代の雑誌読んでた人間としては、なんだかなあと思った。これはぼんやりとしたイメージの話です。

フェスの快適さとか、雑感

例えばこれが広い会場の野外フェスだったとしたら、お昼ご飯食べながらなんとなくBE:FIRSTを見始め「あ、いいじゃん?」となる人もいたかもしれないなと思いました。

野外の大きなフェスなら、どっかのステージのはるか後方に基地をつくって、疲れたらそこで休んで、なんかいいのやってたらちょっと前まで見に行けるって行動ができたはず。ビバラってスタンドの席取りが不可なので、グループ行動をしていると「休憩」と「見に行く」がシームレスになってないと思います。休憩する時は外に出るしかない。スタンドでもご飯は食べられたけど、食べてる人はあんまり見なかったです。

ただ、他のフェスにあまりない「黙って座ってるだけで2ステージのアーティストが交互に観れる快適さ」っていうのは結構好きで。雨に降られる心配もないし、体力なくなってきたミドサーには優しい都市型フェスだよなと思いました。

フジロックとかロッキンとか、観光地的に遠い場所へわざわざ大荷物背負って行くほうが楽しいだろと思ってたけど、さいたま市周辺の人が特に大きな準備もせずにふらっと来てサクサクっと見て帰れるビバラって実は結構ありがたいフェスの形だよなーと。

BE:FIRST "Bye-Good-Bye"One-day One Man Showの備忘録

チケットがとれないことに定評があるBE:FIRST。キャパ次第では今後も何回行けるかわからんので、見にいけたらちゃんと書くことにしました。

時系列にしているつもりですが、順序がまちがってるかも…。

・Betrayal Gameのイントロのベースがめちゃカッコ良くてテンション上がった。シュントの歌い方がカッコ良かった(ぼんやり感想)ジュノンのラップパートあってびっくりした。

ジュノンどこまで歌がうまくなるんだろ…と一曲目のこの時おもった(その後、何回かおなじことをおもってる)

・Gifted.の振り付けはステージで映える。テレビもMVもよかったけど、客席で上の位置から定点で見て面白い振り付けだなあと思った。

・First Stepで、多分「now we dive」のところでソウタが隣にいたジュノンとなんかビヨーンって飛んだ動きしてたの、ファーストワンマンの時も似たようなことやってたけどかわいかった

・どこだったか忘れたけど序盤にジュノンがめっちゃ明るい声で「みんなげんきー!?」って言ってたのなんか意外性あって面白かった

・Be Freeの序盤でソウタくんがステージ外のスタッフさんに向かって何かを伝えようとしていて、なんとなくトラブルの気配を感じていたら、ラップパートで急に捌ける(同時にシュントリュウヘイジュノンレオも捌ける)→ソウタがやるはずのラップパートをリョウキが頑張ってやろうとする(ここら辺まで本当にトラブルだと私は思ってました)→曲が止まる、リョウキラップしながら「もうダメだ!」と動揺→場内騒然→バースデーソングが流れてきてドッキリだとわかる

・ホッとしたリョウキ「ちょっと口が悪くなるけど……、オマエやっていいことと悪いことがあるだろ!」

・リョウキ「曲の最初の方ならまだわかる、まさかこんなに最後の方になってくると思わないじゃん!」死にそうなくらいにびっくりしたらしい。

・必死にラップをやる中で、一緒に取り残されたマナトを見つけて「仲間がいたー!!」となったらしい。

・ドッキリの発案はSKY-HI。リョウキとマナトは感が鋭いのでバレないように必死だったという4人。リョウキ「まあ、この2人ならこんなドッキリで死なないって思われたんだろうね」

・(誰か)「さっきバグったファミコンってやってたのも、カムフラージュだから」

・リョウキとマナトが飲み物か何かを買いに行ったすきに最終打ち合わせをやった他のメンバーとSKY-HI。2人が帰ってきて慌ててSKY-HIがやったのが「バグったファミコン」(←というよくわかんないけど変な動きのギャグ)

・シュント「ちなみにさっきの俺とリュウヘイと4人でやったインタビューもウソだから」マナトとリョウキを外に出すために、4人の偽インタビューをマネージャーがしくんだらしい

・レオとジュノンでケーキを持ってた。レオが「これ結構重いんだよね」と言うとリュウヘイが「じゃあ僕も支えます」みたいなこと言って二人が持つケーキの下に屈んで入って頭で支えようとしていた(なんだそれ…という可愛さ)

・ひとりの仕事で行き詰まってつらいときにメンバーからLINEかなにかでコーヒーのチケットをギフトとしてもらって「このスケジュールじゃつかう暇ねーよ」とおもったけどうれしかった、実際つかったときは泣いた。とか言ってて熱くてマジいいやつ…と思った。

・動揺しすぎたリョウキがイヤモニの絡まりを直すためにちょっと場が止まる…みたいな時間があって、他のメンバーがどうやって繋ごうかなと考えあぐねていそうな雰囲気(に見えた)の中、フラッとソウタ君がステージを横切りながら客席に手を振って場を繋いでたのかっこよかった。

なんかそのソウタくんの人懐こさと本能的な感覚の鋭さみたいなの(野生感)ほんと好き。

・MCはBetrayal GameのMV撮影のエピソードトーク。ソウタが「シュントはびっくりしたことあったんだよね」みたいに話を振ったらシュントが「え、なんのこと?」みたいになって「ほら」「え…?」みたいなぼんやりした二人の掛け合いがちょっと面白かった

・Kick Startだったかどっかで気づいたらジュノンとソウタが手遊びみたいなことやってて可愛かった、しれっとわちゃわちゃするよな二人は…

・SOはまず、座った状態でピアノver.を披露。声量がすごいなと思った。

・その後BGBの衣装でSO。SOはなんか明確に成長を感じられる曲。

・SOのソウタくんニコニコして踊ってて可愛かった。

・SOのリョウキの「Can you feel it?」、リップ音になってて隣の人が崩れ落ちてた

・その後フォーメーションでリョウキの近くにきたソウタが「お前やってんな〜」みたいな感じで絡んでたのかわいかった。SOは踊りながら主にソウタくんが他メンにわちゃわちゃやりだすので可愛い

・BGB、衣装の華やかさも相まってやっぱり祭り感のあるパフォーマンスで好き

・「飛び越えて掴むさ明日を」でめっちゃジャンプしながら掴んでたソウタくん、好き

・「て時のよそ見」で3カウント目に口あけてびっくり顔?みたいなのするソウタくん好きなんですけど、ライブでもやっててキャワワ。昔のカービィにいる敵キャラがダメージ受けたときの顔みたいだなっていつも思う

・最後の挨拶で、マナトが立ち位置を間違えたのか、ソウタが「オイオイ」みたいな感じで肩を叩いてマナトが笑って二人が立ち位置を交換したのが自分がこの日目撃したソウマナだった。

・マナト、ザストファイナルの時よりはちょっとだけ近くの客席を見ていた気がする。相変わらずエアーにファンサするタイプ。隣にソウタくんいると、ソウタ君のファンとの距離感の近さにびびる

・おジュノン様が挨拶のラスト。最後の方で「皆さんのペースで応援してください」って話をしていてさすがおジュノン様…と思った。

・バイグッバイで終了した約1時間半。一つ一つのパフォーマンスがいいだけに、この曲数は食い足りなさが正直ある。20曲位やるライブが早く見たいな…。

・今日のBMSGからのありがたいお知らせは「年内に全国ツアーやります」だが、その時期も場所もわからんぼんやり感では何も言ってないのと同じだぞ…と思ったりしました。
・まあ9月にフェスやるし、ツアーもあるからみんなお金貯めといてねってことかな。

THE FIRST FINAL@ぴあアリーナMMの感想

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引用元:https://twitter.com/BEFIRSTofficial/status/1488463991458664449

 

THE FIRST FINAL@ぴあアリーナMMを見に行った。

なんかもう若い男の子なんてみんなおなじにみえるし…と思っていたのに、いろいろなきっかけがあり、オーディション番組「THE FIRST」をHuluで完走し、まんまとハマってしまった。

今回のTHE FIRST FINALは、「THE FIRST」の合宿選考まで残ったメンバー+αが全員出る”卒業式”と銘打たれた、オーディション再現ライブ。色々と考えたことが多かったので以下、感想をいくつか残しておこうと思う。

ダサくても人生は続いていく

オーディション再現ライブということで、このライブはグループとしてデビューできたメンバーと、選考から漏れてしまったメンバーが一緒にステージに立つ。グループに入れなくても事務所に練習生として所属できた人もいれば、単純に落ちただけの人もいた。

番組なので、視聴者には脱落者が「ああ、この行動が仇になって脱落したのか」というのがある程度腑に落ちるような編集で見せられる(それが本当にクリティカルなミスだったかはわからないけど)。配慮の行き届いた番組だったとはいえ、ただかっこ悪い印象だけを視聴者に残し、脱落者は去っていく。

脱落者の去っていく背中見るのが結構つらかった。選ばれなかった瞬間なんていくらでも人生にあるから。だから、脱落した人が元気に歌い踊る「その後のかっこいい姿」を見せてくれたのは、視聴者としても救いに思えた。

SKY-HIがしきりに「何かになろうとする姿はみんな美しい」、「俺はここにいる全員の人生を応援する」と言っていた。

「時にダサくもあるかもしれないし、かっこ悪いし笑われるかもしれないけど」と。

オーディション番組のハッピーエンドに必要なのは華々しくデビューして活躍する一部のメンバーだけかもしれない。コンテンツとしての側面から見たら脱落者のストーリーはそこで終わってしまっている。でも、ライブを見ていると脱落者には脱落者が主役の人生が続いていくことをいやおうなく意識させられた。

人生はコンテンツじゃないので、ダサかろうが続いていく。そんなことは当たり前だけど、オーディション番組を見てると抜け落ちがちな視点に改めて気付かされたライブだった。そして、それはなにもオーディション参加者だけじゃなく、観客の我々も同じなんだなと、SKY-HIのMCを聞きながら思った。

Show Minor Savageとショウタくんー
続いていくグループと続かなかったグループについて

オーディションの最終選考でメンバーが好きにグループを組み、セルフプロデュースでパフォーマンスする課題があった。私はそこで結成されたソウタとショウタとマナトのユニットShow Minor Savageがめちゃくちゃに好きになってしまった。

▼これの29:56くらいからみれる

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そして、この日のライブでも3人でのパフォーマンスが当然披露されたわけなんですが、やっぱりどっからどう見ても最高だった…。

ソロアーティスト活動をしていて、洗練されたクリエイティビティをもつショウタと、絶対的な安定感と生来の色気を備えたパフォーマンスをするマナト、ダンスアスリートとしての実績に裏打ちされた力強いダンスとラップをするソウタ。それぞれに持ち味がちょっとずつ違うんだけど、共通して音楽がめちゃくちゃ好きで、音楽への愛情がストレートに出力されたパフォーマンスが魅力になっていると思う。

この日のShow Minor Savageは、下手から歩きながら登場した。おしゃべりしながら歩いているように、歌とダンスを見せる演出は3人のパフォーマーとしての意気込みが現れているような気がしてうれしかった。喋るように歌い、遊ぶように踊っていた。

少しタイミングが違えば全然別の場所で活動していたかもしれない3人が、みずから「重なる瞬間(いま)偶然じゃない」と、この出会いへの思い入れを歌うのが、最終選考で披露した楽曲「No Cap Navy」だ。

オーディション後のインタビューでソウタは、”ショウタとは、一緒にデビューしてこんな活動がしたいなどと、オーディション最中から話していた”と語っていて、それほどこの人たちの結びつきは本人たちがしっくりくるものだったんだろうなと思う。

しかし、BE:FIRSTになったのは結局ソウタとマナトだけだった。

ショウタはソロアーティストのAile The Shotaとして事務所に所属することになった。元々ソロで活動していたショウタは、結果的に夢をつかんだ形になったわけだけど。

Show Minor Savageのパフォーマンスが終わると、スクリーンに最終選考時の映像が映し出される。SKY-HIは「日本の音楽業界を変えるために必要な第一歩」だと話した。

Show Minor Savageが大好きになってしまったオタクはその映像を見ながら「日本の音楽業界を変えるために必要な犠牲」だったんだなあ……と思った。

そして最終選考の課題曲として、2チームに分かれて披露されたShining Oneが始まる。ショウタとソウタとマナトはここでも同じチームだ。

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この日みた、グループとしてのショウタのパフォーマンスは本当に「きらきら」と形容したくなるものだった。番組で見ていたときは、どこかグループで踊る姿がぎこちなく感じ、やっぱりソロ向きなのかなと思っていたけど、あのときより断然に華やかで自由に見えた。本人の魅力がグループに溶けるような感覚があった。

なんでこの人グループとして活動してないんだろう…と狂おしい気持ちになった。ソウタとマナトごしに踊るショウタが見え、見られなかった世界線にいる架空のグループを見ているようだった。

 

オーディション参加者の命運を分けた、2つのグループによるShining Oneのパフォーマンスが終わると、Novel Coreの「THANKS, ALL MY TEARS」へ。

“ボロクソに負けて涙が枯れても 苦しくて寂しくて無力さにやられても 完璧なラストシーンを際立たせるのは絶望と退屈で その為に今日を生きるのさ”

ショウタと同じくボーイズグループからは惜しくも漏れてしまったランがこのフレーズの中で渾身のダンスを披露する曲は、やっぱり涙なしでは見られなかった。

 

THE FIRSTは“才能を殺さない”を掲げたオーディション番組なので、今ここにある現実が圧倒的な正解だったことは、オタクとして涙をのみつつも超理解できているつもり。

現に、Aile The Shotaはオタクの贔屓目差し引いても素晴らしい作品を残している。BMSGぜんぜんしらん人にもきちんと届いていくような気がする。(そうであってほしい…)

▼Like This やばいかっこよさでしょ

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ユニットが続かない運命だった。そういう儚さもShow Minor Savageの魅力なんだろうなと思えた。
その思いを強くしたのは、BE:FIRSTがそのあとに披露した情報解禁前の新曲「バイグッバイ」(表記不明)を聴いた時のことだ。

 

は????

なんだこれ……

こんなの好きじゃない人いる!?

 

その曲は、奇を衒わずに2022年のボーイズグループとしてホームラン打つ気まんまんでバッターボックスに立ちにいくような曲だった。なんかもう人気出なかったら言い訳できないじゃん、この曲。ホームラン打つしかないっしょ。

それを聴いた時に、BE:FIRSTの前につづく道に想いを馳せた。数多のグループが歩んできた、決して明るい時ばかりではない道。

グループが、継続をファンから期待されて有機的に存在する営みのなかには、当然ファンも本人たちもつらいことだって起きる可能性もある。思ったように売れないとか、外野がうるさいとか、内輪揉めとか。人間が集まってたら色々なことがあるよ。スキャンダル、信用の失墜、不意の怪我や病気……。

でもそういう道を進んでいく人たちなんだよなあ…ファンダムをつれて苦楽をともにしていく、清濁合わせて飲み干す覚悟。

だから続かないことはとても美しいことなのかもしれない。

そして続くことは、とびきり楽しいことにむかって突き進むことでもある。

Show Minor Savageの亡霊は成仏できそうです。

 

 

とはいえBMSGのことなので、ふとAile The Shota feat.マナト、ソウタとかやるかもしれないのはオタクとしてめちゃくちゃ期待している。ショウタくんたまにはグループで踊ってくれ頼む…。

ソウタシマオ半端ないな

一次審査で見たときに、めちゃめちゃかっこいいけど「こういうタイプはそのうち落ちるんだろうな…」と思ってしまっていたソウタくん。

湘南生まれのダンサーで、同じく湘南のJP THE WAVYの曲をチョイスして審査にのぞみ、規格外のダンスを見せつけてった姿が痛快で、いまだに一次審査の動画をたまに見てしまう。

ボーイズグループのオーディションよりは、「テラスハウス」出演メンバー、という方向性のかっこよさ。

▼5:46から

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言葉を選ばずに書くと「華のなさ」がオーディションの中では不利だと私は思っていた。(まあ、普通はそんなに華のある人なんていないし、大半の職業にはなくてもいいので仕方ない)

ところがBE:FIRSTになったソウタくんはみるみるうちに華やかになり、垢抜けていった。環境が人をつくるもんだな〜と思ってたけど、この日のライブでSKY-HIがソウタに「(初めてあったときとくらべて)痩せたよね」と話していて、ああこれは本人の努力だったのかと理解できた。

ステージを見ていると、なによりめちゃくちゃ楽しそうに歌ったり踊ったりする。そして現場に行かなきゃわからなかったことだけど、めっちゃファンサするタイプだった。

かっこよく歌って踊る、ラップすることも楽しいし、見られる人間になることも、目の前のファンを喜ばせるのも楽しい。ぜんぶ屈託無くやってる様子が見てとれて、思ったよりもソウタシマオは「アイドル」として半端ない存在なのかもしれないと思った。

マナト!!!

一方マナトは「質実剛健」という言葉が似合う人だと思った。ファンサするメンバーの列から一歩ひいた場所で客席を眺めていたのが印象的だった。踊り出すと、全神経をきちんとおもうままに操れているんだろうなと思えるダンスで、職人的なかっこよさがある。ソウマナはコンビになりがちだけど、この対比が最高だな…と。

屍の山をつみあげる男

でも一番ファンサすごいな…と思ったのはジュノンだった。さすがSKY-HIからサインボール受け取っただけのことある。

なんだかんだステージに立つ人間と客席の人間といえど、そこには人間と人間の距離感だってあるはずで、一人にファンサするよりエアーにファンサするほうが断然気が楽なんじゃないかと思う。ましてや1年前まで就活生だった男の子がですよ。いざステージに立ったらそんなにできる?ってほどに良席のオタクにしっかりファンサを届けていた。

あの視線の先に、選ばれて屍になったものと、選ばれなくて屍になったものがいる…。屍の山をつみあげていくタイプの人間だ。

あとGifted.だったかな、センターで歌い出すサビ前、後光がさすタイミングでふっと笑ったように見えてすげーーーーこえーーーーと思った。穏やかでのんびりした人のイメージが強いのに、現場で垣間見える覇者のオーラがすごい。

その他

ペンライトうちわのないライブは、前方の人の動きが気にならないので快適だなあと思った。
でもうちわやボードを取り上げられても、マスクやその他のアイテムでアピールする人もいて、ファンってやっぱ強かだな……と思った。

かばんに大きなうちわを入れて、横アリで昼夜公演入ってオタクとごはん食べて帰る、みたいなのが日常だった時があって、なんかいろいろとつらい記憶もあったし、もうそういうことはしないんだろうな…と思っていたのに、この場所に戻ってきたんだなとしみじみ思った。

ごはんの場所探すのにも苦労するし、ひとごみが苦手なので、会場の近隣にわらわらいるオタクの姿なんて煩わしいもの以外何者でもなかったのに、いざ数年ぶりにその環境に身を置いてみると、うわ!みんなオタクじゃん!たのし!みたいな気持ちになっちゃったよね。コロナで人が集まるところに久しくいってないからよけいに。

まあ楽しむことを義務感にかられてしないように、あまり多くのことを求めず、楽しくBMSGのオタクができればいいなあと思いました。