突然ですが遊郭もののBLが好きです。正確に言えば、遊郭パロ妄想をするのが好きです。遊郭という言葉からイメージする艶やかさと非日常性、そして「遊女はここから出られない」という閉鎖的な環境に、ファンタジーとしてうっとりしてしまいます。
ちょっと前になりますが、そんな遊郭パロ妄想が捗りまくって仕方ない場所に行ってきました。それが大阪は西成区にある料亭の、鯛よし百番です。飛田新地の遊郭として大正時代に建てられた建造物を改装して作られた料亭です。
鯛よし百番 (たいよしひゃくばん) - 天王寺/居酒屋 [食べログ]
この日は動物園前駅から商店街のアーケードを通り、飛田新地の料亭が立ち並ぶ道を通り抜けて行ってしまったのですが、男性同伴だったからよいものの、女性同士で行く場合はこのルート、マジでおすすめしません。
本当にタイムスリップしたかのような昭和的な大阪の商店街が見れて感激はするものの、「ああ…ここが大阪のアンダーグラウンド」と思わざるをえない怖い雰囲気だったので女性同士で行くときは天王寺からタクシー使ったりしたほうがいいと思います。
(でも料亭街の雰囲気もまた、それはそれでいい参考になった)
お店自体は飛田新地のはずれにあり、普通のお客さんもたくさんいるので心配ないところです。甲斐みのりの「乙女の大阪」というレトロモダン乙女ちっく好きにたまらないガイドブックで紹介されていたくらいなので。
お店の外観はこんな感じ。
入るとすぐ通される待合室。
ちなみに載せる写真はすべてアプリを使ってスマホで加工している画像なので荒い部分もありますが、このアプリだと手軽に映画『さくらん』の世界かと思うほどの極彩色のケバケバしい写真が撮れました。(まあそりゃニナミカアプリだもんね)
待合室の右側にちょっと映ってるのは、豪華絢爛な陽明門。日光東照宮のやつを真似て作ってるのでしょうか。
この門の向こう側の部屋がこんな感じ。遊郭時代にはお客さんの待合室として使われてたのだろうか。
カメラアプリで加工しなくてもこんなにレトロな雰囲気です。
階段があり2階にあがれます。
2階の廊下にある謎の応接間。
この周りが掠れた加工はHipstamaticという、フィルムやレンズを入れ替えてアナログカメラの雰囲気を楽しめるiPhoneのカメラアプリで撮ってます。
ここはとにかく廊下に風情がある。
廊下を歩いて行くとこんな太鼓橋も。
細かい装飾までが凝っていて、どこを眺めても飽きないのでした。
帰る頃にはすっかり日も暮れてました。
大正初期に建造されたようですが、大人の遊び場として当時からしてもケバい美的価値観のもとに装飾がなされたのではないでしょうか。
関東民からすると完全に非日常でしかないスーパー玉出の電飾を見ていると、大阪独特の、毒々しい華やかさがどちらも根底にあるのかもと思ってしまいます。観光地化された新世界の串揚げやら何やらの看板達もそんな印象。
もともと私は、この本で鯛よし百番のことを知りました。
この本の影響で私は大阪に多大なロマンチックな幻想をいだいているのです。もう遠征はしばらくやめようかなと思ってるんだけど、やっぱり大阪が好きでまた行きたくなってしまう。
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