パノラマロジック

オタク怪文書

VIVA LA ROCK2022のBE:FIRSTの思い出

すっごい今更だけど最近やっとこのビバラドキュメンタリー動画全部みたので思い出しながら書きます。

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ビバラロックは2019年ぶり。その時にくらべると外のステージがなくなってるだけ少し規模が縮小したかな?という印象はあったけど、中に入ると人でごった返していたました。

 

まずはTempaleyから。MCかなと思いきや録音された言葉のループでうわぁTempaleyっぽいなとおもいました。(感想これだけでほんとごめん)

次の秋山黄色は、このフェスのラインナップでお恥ずかしながら初めて知った名前で、思ったよりもバンドサウンドな感じ。

MCがめちゃ熱くて「俺の目の前にいる人はみんなファンだと思ってるから!ファンにつまんない思いをさせないようにしようと思ってる」と観衆に宣言し、さいごは「推しが見つかってよかったな!秋山黄色でした!」と吐き捨てて終わっていくので、かっこよくてドキドキしました。

SKY-HIがビバラ予習動画で「観衆の心を掴むMC」をビーファに宿題として課してたと思うけど、その模範解答がコレだったんじゃないでしょうか。

その次は、知ってる名前で安心のベボベ。なんだかんだライブ見るの初めて。

「僕たちはデビューする時に、レコード会社の人から”客に媚びるんじゃねえぞ”って言われたんですけど、ここにきてめちゃくちゃ媚びたくて。次にでるビーファーストのみんな良い子でしたね〜」ってフリオチ、さらによくあるフェスでの人気者への媚びムードのメタ化!というさすがのMCをかましていてすごかった。

そしてこのとき、会場にいたパンパンの(この時点でメイン会場ほぼBESTYだったのでは?)BESTYから小出氏に拍手が巻き起こった。平和。

ベボベはリハで「17才」、本編で「THE CUT」をやってて嫌が応にもアイルネを思い出してしまった。彼女たちの活動は途切れたのに、彼女たちがカバーしてたバンド自体はいまだに元気に活動しているってすごい。そしてアイドルは儚いな…とも思った。


そしてBE:FIRSTの出番。

私はスタンド席にいたんだけど、まさかのスタンド総立ち。今までビバラでスタンド総立ちしたことなんてあったのだろうか。ちょっと会場が熱すぎて笑っちゃった。

1曲目、これまた予習動画で課題となっていた踊らない新曲だけど、まーかっこいい。
踊らず歌う男の子たちがわらわら出てくる構図が、新手のHIP HOPクルーのようだった。

そこからBrave Generationに続くんですが、やっぱロックフェス映えする熱のこもりやすい楽曲だけあって、めちゃくちゃかっこいい。かっこいい人たちがかっこいい曲に合わせてかっこよく踊ることのシンプルなかっこよさをこれでもかと体現していたように思う。

ボーイズグループのかっこよさのベクトルって色々あると思うんです。自分は何かと、全体として見たときのダンスの完成度の高さみたいなところに注目しがちだったんだけど、この日のBE:FIRSTはライブ感たっぷりの気迫で見せるかっこよさがあった。

もちろん全員シンクロした美しくて力強いダンスも好きだけど、一人ひとりの個が出ている、かつライブ感があるっていうのは結構BE:FIRSTの強みだろうなと思った。

「Betrayal Game」は、その熱にダンスで魅せる要素が加わって、本当によかったし、願わくばアイドルとかあんまり見たことないやって人に刺さってほしいパフォーマンスでした。

課題となっていたお客さんを掴むMC。正直秋山黄色には敵わなかったけど、ソウタくんがややたどたどしくも必死になって観客に歩んでいく感じはよかったです。

終わってみたら全部で9曲という、え、そんなに見せてくれてよかったの? 他のバンドより持ち時間長くなかった?ってボリュームでオタクとしては満足感すごかった。


満足感のままお昼ご飯を食べに行きたかったんですが、ビーファの次に楽しみにしていたのがオリラブだったため、そのままTENDREも見る。TENDREはこんな屋内で見るべきではなく昼下がりの野外フェスで見たかったな…と思った。

そしてトラブルか?と疑わしくなるくらいの耳をつんざく爆音ギターと共に現れた田島貴男である。

(ボーカルとのバランスが悪かったから途中から本当にトラブルっぽい雰囲気だった)
ビーファで人がごっそり減り、さらにTENDRE終わってちょっと人が減った、さみしい感じのメイン会場に、そんなの関係ないわというほどの轟音を叩きつけて歌う貴男。なんかもう好きしかない。

自分みたいなペーペーでも知ってる「接吻」と「Iwish」をやりつつ最後はめちゃくちゃ文字通りロックな曲で締めてて、あ、ロックフェスで戦うってこういうことでしたよね…そうでした…と思った。

その後、とりそば食べて帰りました。

 

あの日のビバラロック2022・まとめ

ビバラの予習動画では「ロックフェスはアウェーにもなるし帰っちゃう人もいるだろうから、なんとか頑張らないと…!」なテンションだったわけですが、蓋をあけてみると、ほぼBESTYしかいないんじゃね?ってくらいホーム感満載のビバラロック。

うーーーーん。

意地悪な見方をすれば「ここはビーファくん、アウェーだよ!」とオタクたちを焚きつけておいて、実際は最終的な動員確保の飛び道具としてBE:FIRSTが使われたんじゃないですか?本当に彼らにアウェーやらせたかったら、シークレットで出して、あとからドキュメンタリー動画出したらよかったのでは?と思わなくもない。思わなくもないです。

ただ、それをOKしてくれるフェス主催者もなかなかいないだろうな…とも書いてて思いました。

ビーファが客寄せパンダを果たしてくれたおかげで私はビバラロックに行けたし…。自分みたいな出不精、さらにコロナで足が遠のきがちな人間がロックフェスに行く機会を作ってくれたとも言えるから、なんかあんまり意地悪なことも言えない。楽しかったし。田島貴男のことを一層好きにさせてくれたビーファーストありがとうだよ。あれからまずピチカート時代から聴き始めたよ。

しかし、ビバラの予習動画で話されていたような「いろんな音楽を聴きにきた貪欲なフェス民」の数よりも「推しを応援しにやってきたオタク」のほうが現実は多くなっちゃってるところに時代を感じたりしました。

もはや「いろんな音楽を聴きにきた貪欲なフェス民」のほうが蜃気楼だったりして?そんなことない?

あと、あの予習動画で「アイドル/アーティスト」「人の曲を歌い踊る/自作自演」の現代では蜃気楼のような二項対立性をすごく感じてしまったけど、そのよくわかんない二項対立に寄与してきたのは他でもないロキノンだったと思うので、ティーンの頃に鹿野編集長時代の雑誌読んでた人間としては、なんだかなあと思った。これはぼんやりとしたイメージの話です。

フェスの快適さとか、雑感

例えばこれが広い会場の野外フェスだったとしたら、お昼ご飯食べながらなんとなくBE:FIRSTを見始め「あ、いいじゃん?」となる人もいたかもしれないなと思いました。

野外の大きなフェスなら、どっかのステージのはるか後方に基地をつくって、疲れたらそこで休んで、なんかいいのやってたらちょっと前まで見に行けるって行動ができたはず。ビバラってスタンドの席取りが不可なので、グループ行動をしていると「休憩」と「見に行く」がシームレスになってないと思います。休憩する時は外に出るしかない。スタンドでもご飯は食べられたけど、食べてる人はあんまり見なかったです。

ただ、他のフェスにあまりない「黙って座ってるだけで2ステージのアーティストが交互に観れる快適さ」っていうのは結構好きで。雨に降られる心配もないし、体力なくなってきたミドサーには優しい都市型フェスだよなと思いました。

フジロックとかロッキンとか、観光地的に遠い場所へわざわざ大荷物背負って行くほうが楽しいだろと思ってたけど、さいたま市周辺の人が特に大きな準備もせずにふらっと来てサクサクっと見て帰れるビバラって実は結構ありがたいフェスの形だよなーと。