パノラマロジック

オタク怪文書

PANDORA organized by Aile The Shota 3/28 Zepp Hanedaの感想

発表された時からちょっと楽しみにしていたATSさんのオーガナイズイベント第3弾「PANDORA」に行ってきました。

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天空橋で撮影した写真、これしかなかった。頭上を通る飛行機。

 

ショウタがTHE FIRSTを受ける前から繋がりがあったアーティスト達を呼んだという今回のイベント。直前のラジオでショウタが「アイルザショウタがイケてる理由はその日にある」っていう台本かっていうほどかっこいいセリフを言ってたけど、終わったら納得しちゃった。

Coockie PlantとVividboooyはショウタがダンサーのコミュニティにいた頃に、同じくダンスをやっててアーティスト活動に移行していった人達。彼らの背中をみて自分もアーティスト活動をしていたということだったけど、本当にそれぞれに自分のスタイルがあってかっこよかった。

特にCoockie PlantのMaddy Somaがめちゃめちゃかっこよかったな…。見た目のアイコニックさもあいまってもうなんかオーラすごかった。


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なるべくオタク活動の中で思ったことを精緻に言語化したくてブログを書いているので、ここで好きなラップを恥ずかしさをしのんで言語化すると、ラップって言葉であると同時に楽器のような歌唱法だと思っている。楽器っぽさと聞き取りやすい言葉が高い次元で両立してるラップが好きなんですよね。まさにそういう、私の好きなラップ。

Maddy Somaをこの距離で見れて好きなだけ踊れた現場はこの日以外もうないでしょうね…。日本のヒップホップが割と好きでここ数年意識して聴いてるけどやっぱ若くない人間に現場はなかなか行きづらい。行けてWWWとかで大々的にやるリリパ、くらいだし行っても若い男性たちのモッシュとかに潰されるのこわいからそっと後ろの方でいつも隠れるように見てる。でもPANDORAはほぼ女性客しかいないので、安心して前のほうで見れるのでこういう機会ありがたいなと思った。

安心して盛り上がれるといえばTHE SPC BOYS CLUBがチーム友達流して踊ってたのも楽しかった。歳をくったアイドルオタクから3歳の子どもまでみんな踊りたくなるチーム友達。

あとBleecker Chromeもよかった。

トラップから2stepに移行する曲があってかっこよかったけど音源で見つけられず。あれ気のせいだったのかな…。

この曲よかった。


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そういえば開演前のBGMをShazamしてたらずっと2017、18年のUS R&Bだかヒップホップ、ほぼクリスブラウンだった。私は全くこのあたりの音楽に明るくないんだけど、SMSの3人がしつこいくらいにクリスブラウンをフェイバリットに挙げ、ことあるごとにかけるのでだんだん親しみを刷り込まれていく…。

edhiiiboiを見たのはBMSGフェスぶりだったけどどんどんBMSGの子だなあというライブになってていいなと思った。背後の一段あがったDJブースで社長やショウタが見守ってたけど、始まるまえに社長とショウタが二階席にいるソウマナたちに手を振ったり、社長がハンドサインで「S」の字つくったりしてて、学校行事にきた父母と子供の雰囲気をかんじた。ファミリー。

そして一番見たかったShow Minor Savageなんですけど、なんかすごく不思議な気分で見ていた。

この日整理番号が思いのほか早くて4列目くらいで見てた。今までで一番ビーファを近くで見たのはぴあアリーナの4列目だったので、Zeppサイズの4列目はたぶん自分史上いちばん近い距離なんじゃないだろうか。

でも不思議なことに「BE:FIRSTのソウタとマナトをこの距離で見た!やばあ!」という感慨があまりなく、Maddy SomaとかVividboooy、Bleecker Chromeを見たあとに出てくると「いやー今度出てきた人たちはなんかやたら顔がきれいですね…誰だっけ、主催のショウタくんの友達たちで…さっき出てきたケンヤくんの中学時代の友達、かわいいね」みたいな。妙な落ち着いた気持ちでステージに出てくるSMSを見てしまった。

だっていつもと環境が違いすぎるし!いつもアリーナサイズの会場でしか見てないし!脳がいつもと違う認識をしていて不思議な感じ。

でも、ずっとこういうフラットな存在として一度見てみたかったんだよなとも思った。BE:FIRSTとして大きなものを背負って大きなステージでみるソウタくんやマナトくんもかっこいいけど、自然体で好きな音楽をやってるただの若者、っていうソウマナ。

そういう中でみるShow Minor Savageって、やっぱり華やかでポップなユニットなんだなと思いました。THE FIRST FINALだとかBMSGフェスで見るとSMSは軽やかで自然体で飾らない人たちだったけど、やっぱ隠しきれない華やかさがあった。

新曲の「Ocean」がヤバかった。ソウチンがノリノリで作ったんじゃないだろうか、Oceanなんて。特にびっくりしたのがシンガーとしてのソウタくんの成長ぶりと、ソウタとショウタが声を重ねるパートの素晴らしさでした。

この二人ってTHE FIRSTのオーディションでは、ダンサーコミュニティの中から出てきた者同士で仲良くなっていたけど、こうしてアーティスト活動をする中でシンガーとして二人の力を合わせる瞬間がくるなんてね…時間の流れって素晴らしいよね。もちろんその長い時間の中でさまざまな経験と研鑽をつんだ二人がいてこそなんですが。

ステージでもソウタとショウタって仲良さそうに触れ合ったりなんだりしてて、もっとこの二人の様子を見ていたいなと思いました。

でもほんとに、不思議なほどに近くで見たからこそいつもと違ったものが見えたかというとそういうのが全然なくて、あれは夢だったのだろうか…と思う。アリーナツアーで最前列とか入ってたらたぶん一つ残らずこまかく凝視してやるぞ!という気持ちで見たでしょうが、肩肘張らずに一緒に盛り上がろうという気持ちで見れたのは貴重だったかもしれません。

そういえば、マナトくんがお客さんに対して「みんな目当ての人がいると思いますが…」的なことをちらっと言ってたのも印象的だった。もし今後があるなら、SMSをよく知らないお客さんが多いところでもパフォーマンスできるといいね。

 

最後に出てきたAile The Shotaさんの「J-POP STAR」は、一段と曲で歌いたいことが体感で伝わってきてとてもよかった。

VLOTのバリバリにヒップホップのビートにのせて「見りゃわかるだろJ-POP STAR」って半ギレで歌うの、無茶苦茶すぎんか?と、もともと好きだったけどさらに好きになっちゃった。今日のイベントみたいに、アンダーグラウンドとメジャーをつなぐ稀有な存在として輝いてるでしょう?っていうショウタのボースティング。

ATSさんいくつか新曲やってたけど、藤田くんが参加したアマピアノみたいなやつと、Maddy Somaが参加して二人の昔を歌うやつ(はじまりは渋谷…的な)よかったねえ。人との縁が音楽にどんどん昇華されていくアーティストだよね。人との縁を大事にするからアンダーグラウンドとメジャーを繋ぐっていう、人があまりやらない難しいこともできちゃうのでしょうね。Aile The Shotaがイケてる理由を見せつけられたイベントでした。