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BE:FIRST LIVE in DOME 2024 “Mainstream – Masterplan”東京ドーム2日間の感想

仙台で見た、Mainstreamが終わってガッツポーズしながら階段を登っていく、ソウタくんの後ろ姿。その先を見届けに東京ドームに行きました。ネタバレありの感想文です。

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 <3月2日>

1日目はほとんど細かい記憶が飛んでて感想中心…。

1曲目のGifted.

アリツアとほぼ同じ映像が流れた後、ビーファーストたちがこれから目覚めるというタイミングでGifted.のMVの冒頭が流れ「すべてはあの日から決まっていたことだった」というセリフと共にステージの幕があいてGifted.が始まる流れに鳥肌がたった。

2021年11月からこの日にかけて、丁寧に作り込まれた物語を、自分の体験こみで見せてもらえた。なんて幸運だったんだろうと思った。

たった3年前だし、もともとテレビで放送されたオーディション番組の出身だったし、東京ドームでできることはあまり不思議なことではないかもしれない。けど、あの頃少なくともわたしは結構ビーファーストとSKY-HIに対して懐疑的だったな。まず知ってる人やフォロワーでビーファ好きな人に全く出会わなかったし。確かに人気者ではあったけど、こんなにも勢いがずっと続くと思ってなかったし、クリエイティブファーストとかそういう姿勢をいつまでも続けられるもの?などと考えてました。でもビーファは3年足らずでここまで来たし自分は予想外にもこんなにずぶずぶハマってしまった…。

「決まっていたこと」だと言われようが、観客はこの東京ドームが、大きな見えざる力によって与えられたものなんじゃないことを実感しているでしょう。奇跡的にすごいメンバーが集まって、努力と時間をかけることで成し得たものだって肌で感じてると思う。だからなおさらあのセリフが響く。生身の人間たちが、自分で作り上げてきた「運命」によって今この瞬間があるんだなと思った。なんてものすごいストーリーに立ち会えてるんだろう。

ステージから噴き上がる火柱の中でみるGifted.は、TFFで初めてBE:FIRSTを見たときの高揚感を思い出させてくれた。レオくんの「どこを探したって僕ら以上はもうあり得ないでしょう」は、リリース当時ものすごいボースティングじゃんと笑ってたけど、ドームで歌われちゃうともう笑えないなと思った。

Smile AgainとShing One

センステがムービングステージになっていてお客さんの頭上を通ってバクステの位置まで移動してきたの見て、うわー!ドーム公演だー!!!と感動しちゃった。わたし初めてドーム公演見たのが嵐だったので…嵐さんといえば松潤が考案したと言われているムビステ。ほかのアーティストでも見られる演出だけどこれを見るとドームに来たんだなという実感がわいてくる。

移動するステージのうえでスマアゲを踊っているときのマナシュンがめちゃめちゃニコニコしてた。踊りづらいのもあったのかもしれないけど、楽しくて楽しくてこらえきれない!みたいな笑顔だった。

社長サプライズ

Shining oneが終わったあとに、初日限定で、スタジオでセルフでカメラを回しながらメンバー一人ずつ社長への感謝の言葉をのべてていくサプライズビデオメッセージが流れた。レオくんの「ベスティのみなさん3分間だけ僕たちに時間をください」言葉から始まったそれは、完全にビーファとSKY-HIだけの時間だった。

それぞれの言葉の内容はあまり覚えてないんだけどレオくんの「居場所がなかった僕に居場所をくれてありがとうございました」という言葉が重かったな。5万人もいるなかで、言葉を選ばずにいうと「オレたちと社長」の内輪ノリを展開するのすごい。それができるのがBE:FIRSTだなと思った。THE FIRSTがあって、ファンはずっと社長とメンバーの交流の一部を見せてもらっていたからこそ、ここでドームのスケールを感じさせない個人的なサプライズビデオメッセージが出てくるビーファーストかわいいなと思ってしまいました。(サプライズくらった社長のデレデレぶりをこのあとのアキテクのインライでみて、こういうののために月5千円払ってるんだよなと思った)

で、その後に披露されるTO THE FIRSTはエモの極み。ああ運命。また運命。人力で、血と汗と涙でつくられた運命だったんだなって。

Grateful Pain、Kick Start

レオくんの「目の前で光る瞳は間違ってないから」の部分にいつもくらってて、アリツアのレオくんはなんて諭すような歌い方になったんだろう、間違ってないことを知ってる人の歌だなと思ってたんだけど、初日ドームのこの部分は一層レオくんの思いがのってるように聞こえた。もう一度自分に歌ってるように聞こえたな、間違ってないからって。

フロートに乗って始まるKick startがTHE FIRST合宿のTeamA、B、Cのコラージュになってたのもすごくよかった。フロートに乗るメンバーを双眼鏡で見てたら、背景にスタンドの無数のお客さんがいて、その絵がすっごく、ドーム公演に来たんだなと実感させてくれた。無数の人の壁を背景にしてメンバーを見るのってたぶんドーム規模じゃないとなかなかないことで、初めてドームでライブを見たときの感動をまた思い出した。ドームでライブ見たことはもう何度もあるけど、最初に見たときのような新鮮な感動をなぜか呼び起こしてくれるよビーファースト。

Great MistakesからBye-Good bye

グレミスでメインステから花道を7人でダッシュするところがあったけど、私こういう規模のコンサートで一番と言っていいほど好きなのが花道ダッシュなので、ドームで7人がダッシュするの見れて胸がいっぱいになった。ビーファは花道ダッシュが似合う。花道って規模の大きな会場じゃないとないもので、走るっていうのは原始的な遊びで、その瞬間のメンバーの笑顔とかがたまらなく好きだなと思った。

BGB終わりでバクステでMCしてたけど、「ドームですよ!」みたいな感じですっごくソウチンが興奮してて、バクステからぴょんと飛び降りてスタンドの下まで行ってスタッフが焦ってたのが微笑ましかった。あの時のソウチンは本当に遠足で列からはみ出て好きなところ行っちゃう小学生みたいだった。「ほらースタッフさん困ってる」ってレオくんかリョウキあたりが言ってて「彼はそういう子なんでね…」とマナトがぼそっと言ってたのいいソウマナでした。

この日のMCほとんど覚えてないけど、リュウヘイくんが「気合いがみんな入ってるからメンバーも勝負パンツ履いてるんですよ。シュントとレオくんが同じ勝負パンツ履いてる」って言っててレオくんが「違うよ!俺がいつも履いてるメーカーのをシュントが今日履いてるだけ」っていうパンツ事情がなぜか披露されたのがおかしくて印象に残ってる。あとレオマナが珍しく二人で歌っててモニタに映されててにっこりしました。

ラストひとりひとりのMC

シュントくんの「音楽やめなくてよかったー!」とかソウチンの「7人が大好きでーす!」とか、感情がすごくほとばしる言葉で、本当にこの人たちの大切な瞬間を一緒に迎えてるんだなと思った。リュウヘイくんの「僕の人生を宝物にしてくれたみなさん」て話の"宝物"というワードと笑顔が本当によかったな。

マナトくんはみんなとちょっと違って、エモ溢れるというよりは楽しくて楽しくてハイになってる顔で「東京ドーム楽しかったです」と早口で話し始めたのが印象的だった。「ドームまで早いねと言われるけど、このペースでドームをやる責任が僕らにあった」的なことを言ってて、冒頭の「あの日から決まっていたことだった」に通じる、かなり頼もしい人だと思った。

リョウキさんは「ずっと一人で芸能界にいて、俳優をやって、一人で世界に行こうと思ってたけど、この6人に出会えたのが予想外でした」という話で、志が高い人が同じく志の高い仲間に出会えたことが素晴らしいなと思った。レオくんは、前に「ライブ中は泣かないようにしてる」と言ってたはずなのに、喋る前からもう涙が止まらない様子で、無言で目を伏せながらはらはらと涙をこぼしていた。会場中もあたたかく笑ってたし、流す予定じゃなかったと思われるその涙はめちゃめちゃ美しくて、「ちょっと待ってよ!泣かないって約束だったじゃん!」と心の中で叫んでもらい泣きしました。あの頃の自分の夢が叶った、ここにいてくれてありがとうございます、という気持ちの伝わるMCだった。

最後のジュノンさんの言葉がわたしは一番ビーファーストに言ってほしかった言葉かもしれないなと思った。「そんなことを叶えるのは夢だとか、奇跡だよと言われるかもしれないけど、それを叶えるのは必然だったと言わせられるような存在になる」と。ビーファースト、たまにデカすぎる夢を口にするので「さすがにそれは…」と思うことが多々あるんだけど、そういうのをラッキーではなく現実にできるだけの存在になるってことなんだよね…まだしばらくビーファーストのこと見続けたら面白そうだなと思いました。

あと最後になったけどこの日のGrow Upでレオマナ向かい合ってたところやっぱレオくんとマナトで笑ってるっぽく見えたな…。(そこばっかり気にしてる人)

<3月3日>

見たこと箇条書きで…!(落差…)

・Mainstreamのインターネットのところでにらめっこするリョキマナがドームでも健在でよかった。あと序盤でソウマナがアイコンタクトしてるの見た。Mainstreamって笑顔になるタイミング少ないけどあの曲でメンバー同士アイコンタクトとってるのチーム感あっていいよね。

・ミリビリでマナリュウが楽しそうに顔見合わせてるのも見た。ミリビリってマナリュ率高い気がします。ソウマナもたぶんアイコンタクトしてた。

・Be Free前にフロート乗り込むところでリョウキさんにいつものように「この乗り物はなんて名前?」とふられて「えー、えーと…」と焦るマナちゃん。「まだ時間あるよね?」と考えるそぶりを見せていたがしれっと「Tell me baby」と歌いはじめて、まさかの名付けせず!で終わった。

・Momentでなんかソウシュンが楽しそうにしていた(とメモに書いてあったのですが具体的にどこでというのが思い出せない…)まなちゃんが「誰といたかのほうが大事」「君とずっといたいんだ」のあたりで後ろにいるジュノンさんさしてた気がする。ジュノマナ!

・Spin!で壁突き破ってでてくるリョキマナカートかっこよすぎ。アリーナ埋もれからは、カートに立って乗ってるメンバーの頭がちらっとしか見えないんだけど、ソウチンが顔だけ見えた状態でめっちゃ素早く通路を過ぎ去ってくのちょっと面白かった。

・スマアゲでムビステ乗って後ろに向かっていくビーファたちの背中を見てたら後ろのほうでマナリュウが笑い合ってたり、レオマナが後ろでシンメになるときににこにこしてたりで、正面にいる人たちから隠れて笑いあってる感じがよかった。

・Shining oneの間奏だったと思うんだけどリュウヘイちゃんがMC。「仕事でも学校でも趣味でも、つまずくのはあなただけじゃないです。僕たちもつまずいて、その悔しさを音楽にします」的なことを言ってたんだけど、次の言葉がうまく見つからなくて探してるようなそぶりにみえて自分の周りだけかもしれないけど「がんばれ…!」って空気になってたのがよかった。

・この日は社長サプライズがなく通常の流れだったんだけど、Shining Oneで掲げた人差し指がモニターに大写しになって、そこからTo The Firstになるのエモかった。

・ビトゲでレオくんめっちゃ舌出してた気がする。ここに限らずレオくんが舌出してるのをよく見たけど遠目から見てはっきりわかるほどレオくんの舌でかいな…と思っていた。

・ドームでも勢い増してるScream。マナトくんがもはや悪魔のような感じだった。

・グレミス(たぶん)でリュウヘイにいつも絡まれては「はわわわ」みたいな感じになってるレオくんだったけど、この日はリュウヘイに絡まれる前にリュウヘイのことを「どうだ!おいこいよ!」的な挑発的な目で見てて、リュウヘイが逆に焦ってて面白かった。その後のジュノマナタイムではジュノンさんとマナトくんが肩組んでおでこくっつけて歌ってたんだけど、距離の近さに怯んだら負けだと思ってる二人の張り合いみたいなものを感じた。

・BGB後にMC入るところで「ってばよ」「てばよ」とリョキマナが口々に言っててシュントくんが「アニメの見過ぎだよ」と突っ込んでた。リョウキさんが「再放送見てるのバレちゃう」と言ってた。

リュウヘイくんの「この衣装のうしろのペイント、マナトと一緒くらいかっこよくないですか?」ってやつ笑った。現地で聞いてたときはペイントのところ聞き取れなくて(だってペイントと比較してると思わない)よくわかんないけど突然のマナリュウ!と思って見てました。あとでTwitterで教えてもらいました。

・シュントくんから無免許なのにドームでカートを爆走させてることを指摘されたまなちゃんが「公道じゃないからいいんだよお!」みたいなことをなんかのキャラっぽく言ってたのかわいかった

・バンドメンバーの話題の時にさらっと言ってたけどレオくんとマナトくんとバンドのドラムのシュンくんは一緒にバスケしたらしい。

・ひとりひとりのMCで印象に残ったもの。シュントくんの「消えたくなった時もあったけど、もう一度生まれ変わるなら俺になる」シュントくんでも消えたい日とかあるんだ…と思った。

・ソウチンの「おれシュントの笑顔系のMC弱いんだよな。ほんとかわいいですよねシュント」というしみじみとした感想よかった。あと「この6人ってほんとバカなんですよ、俺もバカで」という言葉に7人の誠実さとか天真爛漫な感じとかとにかくビーファのいいところがつまってる気がした。

・マナトくんが「この7人って一度も喧嘩したことないんですよ」って仲の良さを語ってたんだけどその隣でニヤニヤしてたシュントが何考えてたのか知りたい。マナトくんの「僕たちを作り上げてくれたのはベスティのあなたたち」という言葉に、なんかほんと傍観してるだけなのに気づけば巻き込んでくるよね…!と胸が熱くなってしまった。

・リョウキさんが「誰一人置いてかない、ついてこいよ」って力強く言ってたのがこの日は一番印象にのこった。アリツアからずっと、会場の遠いところにいる人とか、いろんな人への配慮を欠かさなかったリョウキさん。ドームでも「視力が8.9」とかジョークをまじえて遠くの人まで全部みんな見えてるぞ!としきりに叫んでたから、本当にそういう思いが強いんだなと実感した。

・Messageのマナトくんの落ちサビの「はなせやしない君を」のところ、アリツアでも十分すごかったけど、ドームで聴いたこの部分は一層切実さに溢れてて、すごかった。マナトくんは、技術的なところが前面に出るタイプだなといつも思ってしまうけど、その土台の上でおそらくシャイだと思われるマナトくんの熱いエモーショナルな部分が歌に迸った時の威力はものすごいよね…。

Masterplanについて

アリツアでアンコール的な立ち位置におかれていたMainstreamが2曲目に入り、じゃあラストは何で締めるんだと思ったらまさかの新曲「Masterplan」初披露でびっくりした。

Masterplanは和の音を基調とした、ドリルビートの曲、という印象だった。最後に桜色の紙吹雪が出てくるところからも、ビーファーストなりの春ソングなのかな…と思った。

New Chapterには、控えめながらドリルビートの特徴的なスライドするベースが鳴ってて(恥ずかしながら今年に入って気付いた)、Masterplanはそのベースが隠れてなくてけっこう派手に鳴ってる印象だった。そのうえで歌の乗せ方のリズムが速めだった気がして、踊らせにきてる!と思った。かっこいい。


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ドリル自体はヒップホップの中ではもうぜんぜん珍しくないビートだけど、ヒップホップの中でのサブジャンルとしてのメジャーさとは裏腹に、日韓ボイグルの中ではそんなに普遍的になってない印象がある。(ぱっと思いつくのサイフィさんのTemperatureくらい)

BBBの引用元が00年代、Mainstreamの引用元が10年代ときて、Masterplan、都市設計とか大きなものごとをつくりあげるための「基本計画」と銘打たれた曲では引用元が2020年前後と、現行のヒップホップが強く意識されていて、今後もヒップホップをやっていくぞ!っていう意思のあらわれなんでしょうか。

そもそもライブタイトルMasterplanてすごいよね。ビーファーストにとっては、東京ドームは基本計画のうちという。ここからが本当のチャレンジであって、計画を立てたら実行フェーズはどうなるんだろうと思ったら今後が楽しくなってきた。

余談ですがMp聴いてから、ドリルビートって結局なんなのよ?と思って解説動画をすごい見たんですけど作り方動画がとても面白かったので貼ります。


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