パノラマロジック

オタク怪文書

2023年9月29日のミュージックステーションのこと

BE:FIRSTが初めてミュージックステーションに出演した日でした。

BMSGトレイニーショーケースでSKY-HIが、小ボケとしてタモさんのモノマネをして「君たちもいつかは(Mステに)出るかもしれないから予行演習だね」と笑ったのを見たのが8/1。いやーそういう時代、いつかはくるとおもうけど、いつ来ますかね?と思ったら、そこから1ヶ月あまりの9/23に来ちゃいました。早いよ。

BE:FIRST史上もっとも本人たちの意志が反映された攻めた楽曲Mainstreamで、さまざまな思惑がのったミュージックステーションの初出演を迎えられたのは素晴らしいことだったと思う。


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「Mainstream」のパフォーマンスは、マイク持ってこの楽曲をやるとこうなる、という答え合せを見ているような感じで正直な感想を言えば「今後が楽しみ!」って感じ。後ろにいる顔のないダンサー達とのパフォーマンスは圧巻でした。

「Bye-Good-Bye」も良かったけど、一番良かったのは「フレンド・ライク・ミー」だったな。普段ビーファってこういうコミカルな要素も入ったシアトリカルな曲ってやらないけど、リョウキのバラエティ豊かな表現力が下支えしつつリュウヘイも憑依する力を発揮していて、こんなに楽しくミュージカルソングを見せられるとは、と驚いた。

ソウタくんがバックダンサーとして過去に「フレンド・ライク・ミー」を踊っていた回を紹介してくれて、初登場なのに出番めちゃくちゃつくってもらえたすごい初出演回でした。

でもこの日のMステで一番食らったパフォーマンスはセクゾの「本音と建前」だったし、セクゾの振る舞いにとても注目してしまった。

どうしたって緊張感をもって見られる立場のSexy Zoneだったけど、それをものともせず。女子アナに振られるがままビーファのマナトくんが出したリュウヘイちゃんの写真に、ふまけんの連携芸が対応して健人くんがセクシーサンキューをお見舞いする。あの流れ素晴らしかったね。絶妙なバランス感。

事務所をこえて過去の自担、健人くんと現在の推しマナトが遭遇したすごい瞬間だった。

またこの場面で歌われる「本音と建て前」が素晴らしかった。

「真相に関心ない外野の機嫌など伺うの止した」を現在の文脈で歌われるとそれは痺れるよね。

人権と救済の問題の範疇をこえて、巨大な会社の独裁体制が転覆していくこと、ただそれだけに興味を持つ人たちの言葉に傷つけられたファンもいただろうし、タレントさんもそうかもしれない。

SexyZoneを薄くながらも継続的に見てきた印象として、セクゾは「ファンと僕たち」という関係性を、アイドルとして提供する一番の価値としている気がする。そんな彼らが外野を切り捨てる啖呵を切るこの歌詞は、いまの文脈で歌われるとよりつよつよに聞こえてくる。

風磨くんの歌唱力は遺憾無く発揮されてるし、健人くんの「全俺が愛だぜ 共犯関係でしょ」という咆哮はこれぞまさしく中島健人なんですよね。リアルと虚像のあいだでファンとの共犯関係を作り上げていく男。こんなドラマをやってこともありました。

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セクゾは今までの歩みの中で音楽を大切にしてきたグループで、少し早めにUKガラージを取り入れたり、シンセウェーブやったり、最新曲は90年代ヒップホップをやったりと様々な音楽に挑戦して自分たちを見せてきたけど、最終的に今回のようなジャジーでクラシカルで人工的な美しさを誇る楽曲が一番彼らに合うなあと思った。それはまるでデビュー曲の「Sexy Zone」を思わせた。

あの頃は大人から言われてガラスケースに閉じ込められていたけど、今はさまざまな経験をつんで、自分たちでガラスケースを作って自らをそこに陳列しているようなイメージ。本人たちの言葉を読んだわけではないけど、グループとしてのアイデンティティを感じた。

「Mainstream」はBE:FIRSTのが初めてグループとしてアイデンティティをもって作り上げた楽曲なんだけど、Sexy Zoneにも長年の活動で培われたグループとしてのアイデンティティを見せつけた日。ミュージックステーションの、個人的に歴史的な回になりました。

 

 

映画『BE:the ONE』初日見た感想

初日、1回目は間違えて最前でとってしまいほぼ目を閉じて見た(何しにいった…?)。2回目は舞台挨拶のライビュつき。

以下ふせったーに書いたやつ転記。

目を引くシーンの感想

すごく目新しい情報があるわけでもないし、すごく新鮮な新規カットがあるか…と言われたらうーん?て感じだけど、BE:FIRSTの曲のかっこよさと歌声の素晴らしさを映画館で堪能できるのがよかった。なので1番の見どころはやっぱり代々木のパフォーマンス映像だなと思った。

レオマナあったね…………同じ画面に映ってるあたりですらありがとうなのに普通にわちゃっててありがとうありがとう………

インタビューシーンはくろぶらが互いのことを意識しているなと思うところがあって、そこがよかった。リュウちゃんがシュントの印象言って、その次にそれを聞いた(?)のかはにかむシュント。かわいいね。

最後の台車にのせられたレオくんほか数名のシーン(記憶あいまいでごめん)レオくんがマイクをハンドル持ちして運転してるところめちゃかわだったね

エンドロールで「BF is…。」にのせて歌われるマナト真剣歌唱のソウチンハピバソング好き。ソウチンのまっえっに〜なあにかーあっるっよ〜

DVDの中にもたぶん入ってそうな気がするんだけどScreamのレオくんが舌ぺろっとするところめちゃくちゃかっこいい

ベスティパートいらねーなーだったけど、それ見てうるうるしてるビーファちゃんたち可愛すぎるし君たちチョロすぎだろ…?とオタクは思ってしまった。オタクの無責任な「どこまでもついていきます!」でそんな感動してくれるなら、毎日聞かせてあげたい。

いやーなんかそんなに目新しい情報もなく終わったな〜…と思いながらED見てたら一番衝撃の情報解禁あったね、最後の最後に流れたのMainstreamのトラックだった!!!
ドキュメンタリーの#2でちらっと出てた音だったね?

なんでBE:FIRSTが好きなのか

社長が「ビーファーストには、自分達に触れる人達の人生が少しでも良くなるように責任を持っていってほしいし、持てる人達だと思う」みたいなこと言ってたのがぐっときた。それを踏まえた上で「Shining One」のパフォーマンス見てたらなんでビーファーストが好きなのかの、解像度あがったな。

フォロイーの言葉そのものだけど、BE:FIRSTは希望であり祈りだと思った。BE:FIRSTの、社長含めたチーム感が好きだなと思う。こういう前向きな人間関係を築いていきたいし、こういう自己効力感をもって、こういうリスペクトを他者に持って、世の中を少しでもよりよくしていくために生きていきたいな、と思う。

BE:FIRSTはよく生きる人々の希望の姿だし、彼らも自分もそうあってほしいという祈りだな。

「BoomBoomBack」について

見ながら「BoomBoomBack」ってとてつもなくビーファーストらしい曲だしビーファーストが渋谷の街の中で歌う曲としての強さを感じた。

もうほんとボイグル全世界飽和状態だけどあんな「BoomBoomBack」みたいな曲が似合うグループないんじゃないかと思わせてくれる。

BBBのかっこよさって渋谷の街のかっこよさでもあると感じている。渋谷の街って(今は変わってきてるかもだけど)大衆的な文化とアンダーグラウンドが混ざり合っていて、ストリートっていう誰でも歩けるようなすごく開けた場所にあるのに閉鎖性があるイメージ。

服でも漫画でも映画でもCDやレコードでも、歩けば誰でも辿り着けるようなお店の中に入ってくと先人達が築き上げた込み入った文化の重なりに触れる場所だった気がしている。

ストリートという誰でもアクセスできる開けた場所にあるのに、すごく閉鎖的で密度が高い、というのが渋谷の街のイメージで、それはビーファがBBBで体現するかっこよさな気がするんですよ。

最初にみんな屈んだ姿勢でグルグル回るんだけど、あそこのトライブ的な感じ、内向性と攻撃性感じてゾクゾクする。でもスタジオの中じゃなくて街の中にいる。紅白のステージ立って、アリーナツアーいって世界目指してるのに、つまり開けた場所にいながらにしてグループとしては内向的で閉鎖的で密度の濃いかっこよさがある。

平成の渋谷の街でヒップホップの薫陶を受けて育ったSKY-HIが育てるグループだからこそできるかっこよさなのだろうなと思いました。

いや〜BBBめちゃくちゃ名曲だな…と思ってたらBe Freeもめちゃくちゃ名曲なんだよな…という気持ちを新たにする。かとおもえばばビトゲも素晴らしい、もちろんScreamも…となった。さまざまな曲の良さを再発見する映画でした。

BE:FIRST 1st One Man Tour “BE:1” 2022-2023 12/6東京公演の感想

1公演しか当選しなかったBE:1ツアー。有明ガーデンシアターの感想です。

オープニング映像

アジトに乗り込んだていでお届けされるふざけた注意事項アナウンスからスタート。SKY-HIってケレン味ないよねってツイート見ことあるけど、ケレン味がダサさと遊び心の混ざり合ったものととらえるなら、見えないとこではそういうことやってるよね。と思った。

そしてオタク大歓喜の、「よくわかんないけど技能で悪を討つっぽい集団」になったビーファちゃんたちの映像。こういうの待ってました。盗賊から盗品を奪い返すBE:FIRSTさんたちが登場。

ありがちなガバガバイメージハッカーのシュント、かっこいいけど笑った。フーディーが似合うだけでの採用と思われる。

ソウチンは飴舐めながら障害物をよけて走る、何の専門家なのかよくわからない。3歳児扱いして申し訳ないけど飴をくわえながら走るのは危ないよ!と思ってしまった、家にリアルな乳児がいるもので…。

リョウキは天下井とは裏腹の頼りになる強いやつだった。小物も強い奴も似合うのがリョウキのすごいところ。

根暗そうな大学生?のリュウヘイちゃんを見たら私のなかで何かが始まってしまった気がする。ネルシャツの似合い具合だけで採用されてそう、正直ぐっときた。

BFマートとかいうコンビニ店員のレオぴぴかわいすぎ…通いたい。

タクシー運転手ジュノン、あのうろんな瞳ができるタクシー運転手はジュノンか小戸川だけ。オッドタクシー実写版があったら人間キャストとして小戸川役をやって欲しい。最初出てきたとき、警官のコスプレかと思った。その瞬間は会場がどよめいており、ジュノン人気の高さを感じた。

最後に登場するプレーンな大学生マナト、普通にかっこいい。

本編はじまる

DWMUまではなんか興奮しすぎてあんまり覚えてない。DWMUはキラキラした演出がいいなと思った。

大好きなMoment、トルコあたりにありそうなカラフルな街並みを背景におしゃれに歌われて嬉しい。歌い出しのマナトがよかった。音源よりも曲の解像度を上げてくれるような生歌ってほんといいですよね。

BGBワンマンショー以来の会場だけど、あの頃と比べて全員歌がパワフルになってて、特になんかリュウヘイの歌の存在感がいいなと思った。

Milli-Billiは、MVの衣装よりもライブの衣装のほうが正直イメージにあってるなと思った。

Softlyはとにかくかっこよかった…人差し指を目の前でくいって動かして人を誘うようなフリがあったけど、そのときのジュノンの、なにかに憑りつかれたような色気に思わずため息が出た。

双眼鏡でジュノンとレオくんを二人だけずっと視界におさめてたんだけど、二人の踊り方の対比が良かった。ジュノンはなんか気だるげだけどレオくんはパシっと決めて踊る感じ。

ライブ限定ユアマイ、MC

ビーファのYoutube番組「You're my BESTY」のライブ限定ver.は、プライズでお世話になっているセガへ行きカーレースのゲームで遊ぶ内容。

マナトの車をみんなで(特にソウチンが)「お父さんの車!」とからかう。マナトが善戦すると「やっぱり守るべきものがあると違うな!」っていうリョウキ。お父さんとして振る舞うマナト。おもしろい。

自分が運転するターンになると人よりも集中しすぎな顔になるソウチンに、会場から笑いが起きていた。ジュノンから「何かに集中してるときに人の話が聞こえてない時がある」と言われていたソウチン。この顔だよ、と思った。集中しすぎなソウチンが好き。

ソウシュンリョウキの運転シーンからSpin!へ。意外と踊らない。でも踊らなくてもサマになっててかっこよかった。この衣装が好き。ソウチンはオーバーサイズのチェック柄が似合うな…。

そしてMC。BGMにKick startが流れる中でみんなが話していると、BGMにつられるようにして体で音をとりはじめ、だんだん踊り始めるソウチンがいた。

話題は「リュウヘイが初めて東京に来た時の話」で、小学生だかのときに雷門に来た話をしていたら、

ソウタ「あれってライモンじゃないの?」

と言ってみんなから笑われ、その話の流れで

リョウキ「あれってもうひとつあるじゃん」

と、全員が飲み込めない話を切り出し、聞いていくとそれが「風神・雷神」だった、というボケにボケが重なるすごい展開になっていた。

また、リュウヘイから「レオくんとジュノンくんが東京で思い出のある場所ってどこ?」と聞かれて「地元の公園」と即答するジュノンが面白かった。てかこの質問で回答に困る東京出身者たちいいな。

そのあとリョウキが「よく遊びにいった場所とかでもいいよ」と言ってて、ジュノンが「でもそれ答えたら地元がバレちゃうな…東京って住んでるところによって遊びにいく場所違くない?」って言ってたのもやたら東京の人っぽい回答で面白かった。東京の人の中には地方民からみた「東京」がないんだよなー。

リュウヘイは食べたことがないものが多いって話になってコーラ飲んだことないとか茶碗蒸し食べたことないとか言っててびっくりした。「リュウヘイの初めての瞬間にたくさん立ち会えて嬉しい」みたいなことをレオくんが言ってて家族かな?と思った。レオくんからただよう「親戚にいそう感」がまた補強されてしまった。

各地でやっていて、各地で「なんだこの時間?」という空気を巻き起こしてるらしいリュウちゃんの「自分と同い年、16歳以下の人」を挙手させるタイム。リョウキか誰かが「ここ白けるのが普通だから」と言ってたが、案の定東京でも「なんの時間なんだ…?」という空気になっていた。でも自分と同い年以下の人に手を挙げさせてひとりひとりに手を振ったりしてるリュウちゃんの、そのなんかぎこちない感じ、"人間初級です"感がいいなと思った。

ソウチンがSpin!の映像を振り返って

「あそこで毎回みんな笑うよね…。あれそんなに面白かったー!?」

ってヤケになった感じでお客さんに聞いてて、拍手で返されたら、自分でその場面の顔真似するのもかわいかった。自分の見られ方があんまりわかってない感じが…。

MC終わって後半

わちゃわちゃタイムのFirst stepとKick start。低い姿勢になったジュノンの顔の前に持ってたタオルをぶら下げるソウタ、ぶら下がったタオルをパン食い競争みたいに食らいつこうとして追いついていくジュノンの姿が犬と飼い主?ニンジンをぶらさげた馬と馬主?みたいな構図で面白かった。瞬時にそのふざけかたができる空気ってなんなんだろう。

あとリョウキをおんぶするソウチンも見た。リョウキが、おんぶされながら前を指差してすすめ!ってやっててソウチンがおんぶしながら歩いてく。ジュブナイル映画のワンシーンみたいだった。

ゆるーい雰囲気が一変したShinning One。 安定のかっこよさ。ソウチンがダンスブレイクの終わりにセンターで拳つかむ瞬間の、全てを掌握したヒーローみたいな佇まいがまじで最高。この日は余計にそう思った。音楽が鳴ってると水を得た魚で、うまいからってひとり悪目立ちせずにみんなを底上げして、かつ率いてくダンスなんだよな。

ダンサーとして歩んできた彼が、歌もダンスもやって大きな名声を集めるボーイズグループの、センターで踊ることの意味が、あのすべてをぐっと握りしめる仕草に現れてると思う。

終盤

Message前のメッセージ。今までビーファのライブ見てて湿っぽいメッセージパートが少ないなと思ってたので、こういうのがあるのが意外だった。個人的にはそんなに好きじゃない演出なんだけど、マナトが「ついてきてほしいです、いや、絶対についてきてください」って、BMSGフェスのソウチンみたいなこと言うから結構びっくりした。マナト実はめっちゃ熱いやつなのかもしれない。

ここらへんファンへのメッセージ的なMCパートがとびとびで続くので記憶が曖昧なんだけど、ソウチンはやはり「世界に行きたい」って言ってて、そうやって「世界へ行きたい」って明言できる環境って実は貴重な居場所なんだろうなと思った。いつまでもここがソウタくんにとって、自己実現できる環境であって欲しいよね。

ジュノンの「納得のいく音楽をみなさんに届けたい」みたいなメッセージが個人的には一番共感した(言葉尻は違ってたかもしれないけど)。ファンへの約束とか責任とかいいので自分たちが納得する音楽を作っていってほしいね…。とか言いつつカノバレとかするとどうせ自分はぎゃーぎゃー言うんだろうな、モンスターでごめんな…。

MessageはMVより、ダンスがかっこいい気がする。特にリュウヘイのしなやかさが、双眼鏡なしの視界でも伝わってきてすごい。

Grateful Painはソウタの元に、そっと、階段おりて駆け寄ってきたレオが「今の僕らだからこそ…」をソウタを見ながら歌いかけるの、めっちゃいい。そしてレオくんはそのあとの「間違ってなんかないから〜」もすごい感情が漏れてる感じがして本当によい。レオくんは歌声に感情がのるよな。

Bye-Good Bye前のレオくんのありがたいMC。「必要じゃない人なんて誰もいない、僕たちを愛するように自分も愛してほしい」。

「自分を愛する」という話はさいきん流行り言葉になりつつあるような気がするけど、愛されて育まれてる人達だからそういう話も説得力があるよね。(なんかそうした我々の信頼がゆらぐスキャンダルが今後起きませんように…と願うばかり)

キャラクター的に一番ウェットでボーカルが一番優しいレオくんが頭とお尻を歌うバイグッバイの神采配…。本当に名曲すぎる。

いまだにザストファイナルでバイグッバイを初めて見たときの感動を覚えている。素晴らしすぎて、この曲がリリースされたらえらいことになる、きっといろんな人がビーファのことを好きになってくれそうだ、と思ったんだけど、まさか、紅白まで連れていってくれたなんてねえバイグッバイ。すごい。てか紅白でChaki Zuluのクレジット見るのすごくね?(なんかすでに歌われてたらごめん)

衣装変えるかなとおもったら変えないでGifted.。デビュー時にはまだ全然完成形じゃなかったんだなーというほど、現在のGifted.は洗練されている。曲が終わったあとの長い静止、なりやまない拍手。あなたたち、ほんとこういうの好きですね…わたしも好きです……。そのあとMCやらお辞儀やらがあって、暗闇に溶けていくようにいなくなるビーファの人たち。夢だったのかな?みたいないい終わり方でした。

終わりに:防振双眼鏡あってよかった

ビーファってみんなで集まって踊ってるところをできるだけ細かくみたいグループだから、こういう平面的なステージで防振双眼鏡で見るのほんと適したグループだなと思った。

防振双眼鏡はただ揺れないだけで通常の双眼鏡の10倍くらいのお値段がするのですが、ただ揺れないことがどれだけ正義か。もう防振ではない双眼鏡に戻れないと感じた。

今回は10倍を使ったんだけど、「推しだけを視界に入れたい!」的な人はこの規模の会場でも12倍のほうが好みかも。10倍はこの規模だとほどよく視界が広いので、私はこっちのほうが好きだなと思いました。

これは泉天空の湯のとんこつラーメン。泉天空の湯は水風呂とサウナの距離があったのがイマイチでした。

 

BMSG フェス'22の感想-ファンの存在が可視化された瞬間のこと

BMSGフェス9/18に行ってきました。

次回がありそうな気がするので当日の流れ、待ち時間の長さについて書き残しておきます。後半は内容の感想。

入場までの流れ

7:00頃

東京駅発のツアーバスに乗る。

9:15頃

現地着。トイレに行きたいが、到着した第一駐車場のトイレが長蛇の列。うろうろしてたどり着いたホテル用駐車場のトイレはガラガラだったのでそちらで用を足す。

※後から気づいたけど、この時、一番トイレにスムーズに行くには富士急の中にいったん入ったほうがよかったと思う

10:30頃 

迷いながら富士急の園内にあるリストバンド交換所にたどりつく。

初めて知ったけど、富士急は基本的に入場が無料。ただし、ゲートが2重に設置されており2つとも並ぶ。

1つは手荷物検査のゲート。飛行機並にチェックされる。

2つ目はチケットのゲート。入場するだけの人は無料のチケットを渡される。ゲートは顔認証もあってちょっと複雑。

ホテル専用駐車場から園内のチケット交換所まで、行く途中でちょっと写真撮ったりしたくらいなのにおそらく45分かかっている。

大変な土砂降りで、すでに性能の悪いカッパの中がびちょびちょ。雨に免じて11:00からのリストバンド交換開始が少し早まり、11:00少し前にはリストバンドの交換が終わる。

そしてリストバンド交換所のところのパネルで記念撮影。



11:15頃

物販もBMSGカフェもフォトブースも整理券を持っていなかったので、どうやってこの雨の中で時間をつぶそうか…と考え、ふじやま温泉に行くことに。しかしすでに入場制限があって、めっちゃ並んでる。あとからあとから人がやってきて、だいたい1時間待ちだと告げられていた。

12:00頃

やっと温泉へ入場。雨に濡れた体にしみる…。サウナ行って外気浴してたらリハの音がしてくる。最高。

13:20頃

温泉内のレストランがまたもや激混み。

14:30頃

やっとレストランに入場…。朝ごはん食べたのが6:30くらいだったので、過酷な待ち時間の長さだった。ほうとうを食べました。

15:20頃

レストランを出発。

15:50頃

フェス会場のゲートをくぐる。富士急園内はめっちゃ広いので移動に時間がかかる。

この頃には、会場前のリストバンド交換所は列がなくスムーズに交換できていたっぽい。

座席とステージについて

C10ブロックでした。花道含めステージが低いので身長150cmにはややつらい会場。次回あるならもう少し高くならないかな…。

簡易イスがぎゅうぎゅうに敷き詰められており、地面はコンクリ。持参したビニールに荷物を入れてイスの下に置くスタイル。

終了後

19:45くらいに終了し、規制退場。会場内のトイレはそこそこ混んでたけどスムーズに流れた。トイレに寄った私たちが会場ゲートを出られたのは20:30頃のこと。

空腹がすごかったので、駐車場の近くのコンビニでつまめるものを買う。このコンビニがめっちゃ並ぶので、帰宅時間に余裕がない人は並ぶのをおすすめしません。

21:00頃にツアーバスにたどり着き、ちょうど23:00ちょい前に東京駅に到着。

お疲れ様でした。

フェス本編

アナウンス

「なにやつ!…おや、新参者だな?諸注意を行おう…」と時代劇風の諸注意アナウンスが流れる。「それでは殿のもとに参る…」みたいなセリフで終わり、ここは風雲SKY-HI城だったことを悟る。

オープニング

BE:FIRSTのBrave Generationから、BMSG ver.のBrave Generationで全員が登場。当初なかったタイタイやルイ、ランレイも入った形になってる。

ラストでSKY-HIとアイルザ先輩が一段高いステージに2人で登場。その登場の仕方と、ラストをかざるアイルザVerseに「ベンチャーで入社2年目に事業部長に抜擢された若手」感をみた。

BE:FIRST関連のライブで見るの初めてな気がする、メンバーひとりひとりが分割されたビジョンが見られて「いやー大きくなったな」と何様な気持ちになる。それにしても今日のソウタ君がかっこよすぎるのですが…。

そしてさらにフロートも登場。フロートに乗り込むBMSGの輩、品のいい海賊じゃん。

SKY-HIの曲を何曲かみんなで歌ってたんだけど、ナナイロホリデーを歌うジュノンがずっとカメラをきらっきらした表情で見つめていて「さすがアイドルをいろいろ見てきた男だな…」と思った。

Novel Core

独創ファンタジスタ好きなので聴けてよかった。ヘンズアップ!クラップ!などお客さんにノリを指示することが多かったところは、文化なのか。(そういうの先鋭化すると「逆に手をあげないところで手をあげる人は異常」みたいな解釈をされないかやや不安だなと思った)

edhiii boi,RUI,TAIKI

ノベルコアから「118」を挟んで3人が登場。この3人ってきれいに個性が異なるので、イラストでキャラクター化されるのもわかる。「Anytime,Anywhrere」で3人のキャラが夏を楽しむ様子が後ろのビジョンに映ってたけどすごくかわいい。

「Nightmare」めちゃくちゃ名曲じゃないですか?この曲に入る時にエディが「説明はもういいや!」みたいなこと言って曲名も言わずに始まったところにも若さがほとばしる。荒削りで伸びしろしかないパフォーマンスだったけど、今しか見れない姿を見せてくれていた。

若い演者といえば「若さ」が強調されがちなんだけど、この3人のパフォーマンスって基本的に早熟で、お仕着せではない若さが溢れ出てる。それでいて無理な背伸び感もなくて、その絶妙なバランスが最高すぎた。

Show Minor Savage

個人的な一番の「新章突入」はこの3人がまた見られたこと!!!!!!!!!歓声禁止が苦しいと初めて思った。

SMSの「ちょっと気のあった3人で曲作ってみたらみんなセンスと才能に溢れていて、最高な曲ができちゃったよ」みたいな軽やかさに惹かれたんだけど、もはやあのAile The ShotaとBE:FIRSTの規格外身体能力のソウタ、そしてオールラウンダーのマナトの3人組なわけで、なんて豪華なユニットなんだろうと思った。

新曲タイトル「Thinkin’ bout you」の文字をみて、「まさに!!!あなたたちのことを!!!!!わたしも考えてたのー!!!!!!」と心の中で絶叫した。歌詞はあまり覚えてないけど生々しさのあるラブソングR&Bだったような気がする。そういう「あくまでも等身大でリアル」みたいなところがShow Minor Savageの魅力。

これが日本に現存する最高峰のボーイズグループ…日本の至宝…半年に一度しか開帳されない秘仏…。そんなことをずっと考えていた。好きすぎて気が狂いそうだった。もっと冷静に魅力を伝えられればいいのにオタクにはそういうのが難しい。

Aile The Shota

アイルザ先輩が一人でデビューするにあたって、ソロアーティストって道の険しさのことを考えたことがある。グループの比ではなく才能のあるプレイヤーがたくさんいて、ちょっとやそっとじゃ頭角を表すのが難しい。オーディション番組出身でBE:FIRSTととなり合わせでデビューした経緯もあって、変に消費されてしまうルートもあるんじゃないかなって思ったりしなくもなかったけど、そんなことは杞憂だったなとライブを見て感じた。

Aile The Shotaのつくる曲ってメロディラインや言葉の選び方に普遍的な気持ち良さがある。これがどれほどすごい才能か。

「常懐」はこの時間の野外でやるのがあまりにも似合いすぎた。ビジョンに映る夕映えが、曇り空とあいまって美しかった。「Like This」では「座って聞いて」と言って本人もステージの地べたにぽつんと座って歌う。その姿も” らしさ”がある。(まじで腰が痛かったのでこれは本当に助かった)

ラストは「AURORA TOKIO」は、この曲って今後もライブで最後に演奏されたらハマるんだろうなあと思わせた。主役感があって名曲。

「IMA」前の「覚悟を含めて言わせてください、BMSGは俺だ」発言に、あの冒頭の「抜擢された若手役員としてのアイルザ」をまた感じて笑ったけど、たぶんそういう話ではない。

誰でもない自分であることを誇った言葉だっただろうし、居場所への深い愛を感じた。

寅年ユニットからのSKY-HI

寅年ユニット…。ジャニーズのカウントダウンでみる年男ユニットのようだ。曲名「Tiger Style」なだけ、攻撃的な感じの曲だった。

私のなかで「秘めた攻撃性」といえばジュノンなんだけど「気が向いたらそっち行く」の不遜さがすでによく似合っており、「気づいたら頬に傷」「食べちゃうようなキス」の歌詞にはまさにジュノンのための歌詞だなと思った。それはただ私のジュノン解釈がそうなだけなんだけど。

レオくんは歌声が優しいので攻撃的な歌を歌ってもぬいぐるみが「がおー」と言っているようなイメージだった。早くリリースされて欲しい。

SKY-HIは演出のロケット噴射の水の量がすごくて、ただただ雨が降っているようだった。

実はこの日の天気予報、ちょうどSKY-HIあたりの時間帯は雨が降る予報になっていて、覚悟していたのだけど、蓋をあけてみればここまでほぼ降ってない。結果的に演出の水が客を一番濡らしていた。予想できないので雨よりタチが悪い。

そして当たり前かもしれないけど、SKY-HIのライブがやっぱり一番すごかった。

バンド、ダンサー一丸となってステージを作り上げていて、それを統率するフロントマンとしてのSKY-HIの凄みを感じた。「To The First」のホーンセクション(?)が入ったバンドアレンジがめちゃめちゃかっこよかった。

BE:FIRST

まさかのビーファがトリ。SKY-HIが去った途端に小雨が降り始めた。最強晴れ男、すごすぎる。

「Shining One」が終わって、MCでリョウキが「晴れ男のSKY-HIが去って、雨が降り始めた。これには意味があると思うんです」と話し始め、少しタメをつくる。次になんていうのかなと思ったら「雨もBMSGフェスが見たかったんだよな!」って言ってて、「童話か!!!」と心の中で突っ込んでしまった。リョウキのこういうところかわいい。

そして野外で聞く「Scream」と「Don't Wake Me Up」楽しすぎた。

どの瞬間だか忘れたけど、リョウキがソウタに「チュ」って直接じゃないけどキスしてて笑った。楽しすぎるので仕方がない。

「Kick Start」で最後のほう、「曇り空にWake up、水たまりに桜」とTeamCのラップをシュントとソウタがやっててエモエモだった。

そして「Grateful Pain」である。

曲間でMCがあってリュウヘイが「みんなの存在がわかるようにスマホのライトで照らしてください」的なことを言う。ヒップホップのライブでよく見るアレだ。ビジョンに映し出された客席がまあそれは美しくて、やっぱりペンライト早く欲しいなと思った。

それはBE:FIRSTの世界のでファンの存在が可視化された瞬間でもあった気がする。

「Grateful Pain」は、雑にかくと"困難もあったけど、いろいろな人と出会うことで居場所ができたから、これからもがんばろうね"と、BE:FIRST自身が自分とメンバーを鼓舞する曲だと思っている。

ソウタくんが成功した過去からのキャリアチェンジに伴う不安と痛み、それでも進むさまを歌った後で、レオが「今の僕だからこそ魅せれる夢を」と、ソウタの現在の姿を肯定していくように。

その「出会ったいろんな人」のうちに、ファンも入っていることを実感できたのは、この日のライトのお陰だった。

「目の前で光る瞳は間違ってなんかないから」と歌うレオくんの声は、この日は歌声というよりは語りかけているようで、あまりにもあふれてくる感情にこっちまで泣いてしまった。たぶんレオくんも泣きそうな感じだった。

「間違ってなんかないから」と、他人を勇気付けようとしているのに、逆にその言葉で歌っている本人が勇気付けられているように見えた。そういう人間くさいところが好き。ファンというのは不思議なもので、自分たちを勇気付ける様をみて、逆に私たちが勇気付けられてしまう。

MCでソウタくんが「これから僕たちは新しいことに挑戦していくので、不安になることがあるかもしれない。でもBE:FIRSTを応援していてよかったと思えるところに連れていくから、ついてきてほしい」という、あえていえば様々なもののファンとして何万回も聞いた「約束」を話していた。

それは確かにあるあるなMCではあるが、相当な覚悟のある言葉だと思う。

あのNeo Gal Wopを踊るダンサーだった男の子はいなくなったんだなあと思った。普通の人は不特定多数と約束しない。

でも強力なファンダムを抱えるスーパースターはファンダムとの約束を必要とする。時に約束は呪いにもなっちゃうけど、それがあることで、オタクはつまんない日常を、つらくて苦しい日常を、何倍も楽しく過ごせるのだ。

私はもう「なんかそういうファンとかもうあんまりやりたくないな…」と思ってけど、完全に戻ってきちゃったなあと思った。とっくに、つらいとき、テンションあがらないとき、眠れないときにBE:FIRSTのことを考える。心の支えにしている。

これは経験上、代償が必要だ。何かがあると裏切られた気持ちになって、嫌いになってしまう。BE:FIRSTにもそう思う日が来るんだろうか…と思うと苦々しい気持ちになった。

でもその後の「Bye-Good-Bye」がやっぱり最高によかったので、BE:FIRSTのことを好きになってよかったなあと思った。

ラストの「Gifted.」は神々しくて鬼気迫るものがあった。特にジュノンの歌唱が。やっと曲に彼らのパフォーマンスがついてきた感じがする。

ラスト

最後は当日0:00に配信されたコレ。BMSGってオタクが好きそうな「徒党を組んでイキる集団」みがあると思うのだけど、どうなんでしょうか。たけし軍団かBMSGかみたいなところないですか?城だし。もうちょっとファンが広がってもいいのにねえ。


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Sexy Zone「セクシーゾーン ライブツアー2022 ザ・アリーナ」8/11横浜アリーナの感想

5年ぶりのセクゾコンだった。

去年と一昨年は配信で見てて、それも大変に素晴らしかったけど、今回のセクゾコンの良さはそれ以上だった。

以下、かなり自分語りの含まれた感想を。

80年代コンセプトとSexy Zoneの相性

今回のコンサートは徹頭徹尾80年代へのノスタルジーがコンセプト。Sexy Zoneってデビューの時に「薔薇を背負ったどこか昭和の匂いのするジャニーズアイドル」だったわけで、彼らの歩みと「2020年代から見た80年代ノスタルジー」がマッチしないわけない。

楽曲から、グッズのアートワーク、転換の時に流れるおふざけ映像とおふざけ演出、旧曲のアレンジ変えた挟み込みなど、どれもぴったりとコンセプトにハマり、一貫性があって素晴らしかった。このコンセプトができる2020年代が来て良かった。ようやくセクゾの時代が来た感じがする。

勝利くんの欠席は寂しくて、バックもついておらず3人だけで横アリのコンサートをやるってなかなかチャレンジングだな…と思ったけど、蓋を開けて見れば勝利くんの不在をパワーダウンに直結させないステージで本当に満足感が高かった。

不真面目なオタクなので、ぶっちゃけ知らない曲がたくさんあった。セットリストには「ザ・ハイライト」だけではない選曲がかなり盛り込まれていたらしく、セクゾってめっちゃ「音楽ファースト」なグループなんだなと思った。(「音楽ファースト」…その言葉、どこかで聞いたような…)かっこいい曲と、それを乗りこなすだけの技量がやっぱりあるグループだと思う。

中島健人くんは生きることを肯定するよな

幸運にも花道の先端から数列のところで見たのですが、久々に間近でみた中島健人くんは一挙手一投足に見られる人間としての緊張感があって、神々しいほどに美しくて、喩えていえばヌルヌル動く仏像みたいな。そんな感じでした。

10代とか、二十歳そこそこの健人君の印象は、その時も気高い感じがあったけどまだ子供だった。無邪気さがなせる光を纏ってた感じ。今の健人君は、その頃から持ってた自分の武器を研ぎ澄ませて研ぎ澄ませてめちゃくちゃ強くなった、みたいな印象がある。弛まぬ自己研鑽の積み重ねを感じる。

強くなることを恐れないし自分の望みを叶えることも恐れない。生きてるとそれだけで辛いことや理不尽なこともあるけど、それでも自分で舵をとっていって生きていく姿を見せてくれている気がする。

なんか熱に浮かされたオタクの妄言感がすごいのですが、本当にそう思えてしまう。

「RUN」がもつ止まらないことの不条理

「Forever Gold」の、"若かったあの頃に懐かしく思いを馳せる"歌詞に、自分とセクゾの距離感がオーバーラップしてしまい聴きながら泣いてしまった。

頑張ってセクゾ担をやってた頃、楽しいこともたくさんあったけど今思えば痛々しいこともやってたし、あの頃のセクゾの運営方針が嫌いだったり、普通にファンサのもらえなさに病んだりと色々と疲弊することも多かった。今はセクゾ以外にも好きなことがたくさんあり、守るべき生活もあって、その時間の移り変わりに泣いた。

その上で有無を言わさず楽しい「Let's Music」でなぜかさらに泣いてしまい、とどめの「RUN」で涙が止まらなくなっちゃった。

「RUN」は コンサートで見るたび毎回泣くので「いやいや、止まらないんでしょ?もうわかってるって」と思ったけどやっぱり彼らの口から「とっまらっないで〜」と歌われるとやっぱり泣いてしまう。

この曲だけはザ・ハイライトのコンセプトから少しだけ外れているように聞こえて、それでも選曲されているところに、いかにグループがこの曲を大事にしているか伺える。

「止まらないで止まらないでよ」っていうのはある意味呪いの言葉のようにも思える。

この曲を大切にすることで、セクゾは当面何があっても歩みを止められなくなってしまっていて、あえて悪い言い方をすればグループに5人を縛り付けていると感じた。

櫻井翔くんが「ステージ上終身雇用」と歌ったのも今は昔で、ジャニーズアイドルですら別の道を歩きだすことも珍しくなくなった。私も昔は「ジャニーズの、特にバレーユニは重い十字架を背負わされし者…」とか思っていたけど、当たり前だけどそういうしきたりも契約もないし、別に嫌になったらいつ事務所をやめて別の人生を模索してもいいと思う。

一人の人間としてはそれくらいのエゴを持って自分の幸せとかを大事にしてほしいなと思う。…でもオタクのエゴとしてはマリウスには帰ってきて欲しいし「RUN」の歌詞の通り歩みを止めることないセクゾの姿が見たい。

花道で歌う中島健人くんの姿を見ていると、なんという不条理の中を生きている人なのだろうと思えてきた。

開演前に、勝利くんの不在を3人がステージでファンに伝えた時にも感じた。

風磨君は「誰が悪いわけでもないけど、勝利のうちわを持って寂しそうなファンを見かけたら、ごめんなさいという気持ちが湧いてきてしまった」という旨の発言をして謝罪の言葉を口にした。そこでファンの拍手はまばらだった。その謝意は受け取れないよ、だって本当に誰が悪いわけでもないのだから。

でも素朴にそんな気持ちを持ってしまうところに、彼らが生きている不条理と、愛しさを感じてしまった。

アイドルとかアーティストとかがどうでも良くなった時代のアイドル

アイドルは「技術の巧拙を凌駕した魅力」「未熟さを愛でる」「与えられたものを演じきり役割をこなす」一方で、アーティストは「自立していて、エゴがあって、やりたいことをやる、ついでに芸術性が高い」……というアイドル/アーティストの二元論は古いものになってきた。

ボーイズグループしか見てないのでその話しかできないが、自作自演も珍しくないし、MVを見ているとやっぱりダンスの技術がすごいグループに注目は集まる。

また、私もかつては「アイドル」=与えられた役割を全うする職人みたいな見方をしていたが、その考えからはもう距離を取りたいと思っていた。「アイドル」にはどこか滅私を期待してしまう側面があるからだ。アイドルをやってる人はもっと人間として野心的でいい。

今回のセクゾコンに関して言えば「アイドルは音楽は二の次」という雑な偏見を跳ね除けるほど、「Let's Music」という曲があるように、様々なエンタメを見聞きし演じてきた彼らの矜恃が伺える、シンプルにかっこいいステージだった。その面ではセクゾも十分に野心的だと言える。

ただ、かっこいいだけではなく、見に来た人を誰一人取り残さないステージだったし、MCの言葉からは絶対にファンに寄り添おうとする気持ちが感じられた。ファンに支えられたからこそ、ファンを大事にする姿勢。

普通に生きてきたらその気持ちってなんなの?と思うんだけど、彼らの中ではそれがすごく強固なのかもしれない。聡くんがファンに向かって言った「僕の人生に関わってくれてありがとう」という言葉の重さにもそれが滲んでる。

ジャニーズという特殊な環境で長年研鑽を積んできたからこそ生み出せるものがあると思った。

なので久々に「アイドルとしての職能」という、自分でもなんだそれ?という言葉を久しぶりに信じてしまった夜だった。

POP YOURS2022の思い出

 

HIP HOPニワカなのでクラブ行くまでの勇気は全くなく、たまにWWXとかでそこそこ人気のひとがやってるリリパに足を運ぶくらいが精一杯の私みたいな人にうってつけのフェス、それがPOP YOURS。

忘れないうちに現地での思い出を残したいと思います。

***

幕張遠かったけど、頑張って早めに家出たお陰で11:00ちょうどくらいに会場の前まで到着。

本当はもっと早く着いてたけど、よく知ってる幕張メッセの入り口の、道路を隔てた向こう側が会場になっていた。なぜか女の子が多いなと思っていたら間違って7ORDERのライブ会場に来ていた。それっぽい格好の男子たち数人が警備のおっちゃんに話しかけており、同じように間違えた人がいたことを悟る。

入場するまでに待機列があってちょっと時間を食われることに。待機列で何人かが生配信を見はじめて、dodoの「nirvana」が流れてきた。うわー会場内で聞きたかった。

リストバンドもらってなんとか会場の中はいって自分の指定席座ったらもうdodoがラストで「kill more it」。「みんなこの曲知らないと思うけど…」みたいなことを言ってラストの曲やるのかっこいい。 当時とはファン層が違うって本人がインタビューで話してたけどやっぱり最後にやるのは「kill more it」なのだな。

SKY-HI

朝だからちょっと人が少なかったとはいえ、dodo、ピーナッツくんまでは、私の視界に入る範囲は総立ちで盛り上がっていた。ピーナッツくんの「面白がられにではなく、かましにきましたー!」という宣言に客席もきっちり沸いてて、”他界隈からの参戦なので気合を入れてきたぞ!”というアティチュードにビバラでのビーファのことを思い出した。(客席がなんだかんだとっても温かかったのも含め)

そんなピーナッツくんまでのあったかムードもSKY-HIの出番の時は笑っちゃうほど消失。みんなお昼を食べに出かけた、あるいは座った。予想はしてたけど、こんなにも?ってほど。長丁場だからしゃーないよね。お昼だしお腹すいたよね。後ろの人が「ゆるふわギャングがほんとは出る予定だったんだよな。見たかったなー」とぼやいていた。

立ち上がってる人が本当にポツポツとしかいない、近年稀にみるくらいのどアウェーな空気。興行主が狙ってつくれるもんじゃない(作りたくないはずでしょ)。こういうの見れただけで9800円の価値があるなあと思いました。

SKY-HIが登場して、1曲目は予想通りの「JUST BREATHE」。そして攻撃度マシマシの「何様」と「Turn Up」を畳みかけてくる。今日のSKY-HIはやっぱ八面六臂のときとは全然ちがうモードでくるのかな?と思いきや、流れ出したのが「118」。そして元気にedhiii boiが登場した。

エディのお披露目の場にしたのかー!その手があったかー!と思った。そして、もしかして?もしかして次ソウチン?と、めちゃくちゃ頭が沸いてたんだけど、「118」は終わって今度はBMSGver.の「Brave Generation」になって、やっぱこないよなーーーーー!!!と崩れ落ちそうになった。しかし、ここでまさかのAile the shotaが登場。

この時ばかりはブチあがってしまった。まさかここに来てショウタくん見れるとは思わないじゃん。

正直、ポツポツとしか人が立ってない会場で立ち上がるの勇気いるなあと思ってたけど、このころには楽しくて楽しくて、夢中になって踊ってた。みんな座ってるから悲しいかな視界を遮る人もいない。「Bare-Bare」のショウタver.は素晴らしすぎたな。

ショウタ君はアイルザになってなければ普通にPOP YOURSにお客さんとして来ていたでしょう。先日のビバラのソウタ君のMC「僕たちも少し前まではステージの下で音楽を楽しんでいた存在でした」を地で行ってる感。

そしてSKY-HIは「俺も実は日本のHIP HOPがここまで来た歴史の流れの中にいますよ」的なMCバトルでの昔話をしつつ、アンチで荒れてるであろう配信のコメ欄を牽制しつつ(この手腕は、アンチの扱いに手慣れた感じでさすがだった)、最後は差別!戦争!反対!なMCをして「I Think, I Sing, I Say」でおわる。

SKY-HIニワカ的には、ただのプレーヤーだけじゃなくて社長やってんだぜーというボースティングみたいなことなのかな?と受け取って、いいステージだったなあと思いました。が、「ゆるふわギャング見たかったなあ」ってぼやいてた後ろの人に届いてたかどうかは正直わかんないなと思った。

(sic)boyとOzworldとVaVa

(sic)boyはビジョンのカメラのピントが全然あってなくて、ふわふわした金髪の人がいる!くらいの認識しかできなかったけど、ライブ見れただけで嬉しかった。結構淡々としてた印象だけど、新曲が好きな感じだった。踊りながら、10年以上前にサマソニ来てThe Horrorsで踊り狂った、そんな元気だった時代があったな・・・というのを唐突に思い出しました。

あと最後のシャウトが圧巻だった。次はもっと近くで長尺で見たい。しかし(sic)boyにブチあがってた人もぶっちゃけ多くはなかった。あとでTwitter見てたら「蕎麦食いたいのにパスタ出された気分」ってコメントあったけど、そんな感じだったのだろうか。

そしてOzworld。Ozworldも好きだけど、現場で見る機会もあんまりないだろな…と勝手に思ってたからステージにいるだけで嬉しかったな。佇まいがシャーマンとかそういう神がかり的な存在に見えた。

「Asian Groove」前の「これからアジアがもっとヤバくなってくって思ってる人どれくらいいる?自分もその一人になれるって思ってる人どれくらいいますか?」ってMCめちゃめちゃかっこよかったし、その言葉が決してうわ滑ってなくて、地に足がついてると思わせるスキルの高さよ…。スキルってものなのかはわかんないけど。歌い上げるみたいなラップ、好き。新曲もめちゃくちゃ良かったな。

最後に見たのはVaVa。旗を持ってテンション高めに登場してきて、フェスへの”熟れ”を感じた。観客のステージへの集中もそこでぐっと上がった気がした。

BIMも途中出てきて、客席が今までで一番盛り上がってた。けど「Virtual luv」では途端に座り始めた人もチラホラいて、後方席だったせいもあるだろうけど難しい客層なんだな・・・と思いました。


もともと、親に子守を任せたのはいいが気がかりだったので、どこのタイミングで帰ろうかとても悩んでいたこの日。最初はもっと長くいるつもりだったけど、A席は客がギッチリ入ったら私の身長ではビジョンすら見えなくなりそうだったので、家で配信見た方が快適だと判断して帰りました。

帰宅後、板橋の自宅から見たPUNPEEとスカートの「ODDTAXI」よかったけど、水辺に大きな倉庫がある風景は板橋も幕張もちょっと似てるよね。


雑感

・指定席なんだけど、席がせますぎ。イスに貼ってある席番号も見づらいので、列の真ん中あたりの席まで行くのが結構だるい。人との間隔が狭くてギッチギチになるから、体を揺らしにくく、後方だとステージもビジョンも背が高くないとほぼ見えない。

指定席に行かないで通路で見てる人がたくさんいて問題になってたけど、席で見るより通路で見る方が遥かに快適だったので、通路で見てた人たちの気持ちはわからなくもない。

コロナで指定席制だったのかな?と思うけど、立ち位置指定したスタンディングにすればよかったのでは?あと、来年も同じ形式で開催されるなら、多少高くても前方のチケットを買うのがおすすめ。後方チケットは、環境の悪いところで生配信見てるのと同じだった。

・SKY-HIのファンの人たちは、それはSKY-HIだけでかますところが見たかっただろうなとは思った。

・神田伯山が、伝統芸能の世界では後進の育成をやった人こそが偉いってことになってるって言ってたんだけど、SKY-HIのステージはそういうステージだった気がします(HIP HOPが伝統芸能ならば…)

・しかしビバラロックの「アウェーかもしれない!」という動画によるストーリーづくり」→「実際はほぼオタクに満ちた会場」という流れとは真逆の、リアルなアウェー現場が見れて個人的には面白かった。

ふだんBMSGファンダム的なものをみていると、狂信的なまでにSKY-HIが全方位支持されてるけど、ひとたび外に飛び出すとぜんぜん見向きもされない世界が広がっているんだなあと。

一方ではSKY-HIというラベルで支持され、一方ではSKY-HIというラベルで見向きもされずというこの世の虚しさは感じた。(は、こういうのが「Name Tag」…?)

まあ、こういう激しい寒暖差をちゃんと見せてくれるほどに社長がいろんなところに顔を出すのっていいことだなと思った。

・ふと思ったけど「ゆるふわギャング見たかったな〜」って言ってた人的にはSKY-HIなんの人だと思ってるんだろう。そしてBULLMOOSEの主宰という肩書きがいまだにあって、もしもBMSGがなかったら、SKY-HIの見られ方も変わってたのでしょうか。

・次の日に配信で見たtohjiがめちゃめちゃよかった。みんなtohjiが大好きすぎるしtohjiが「みんなのtohjiでした」って去っていくのが最高。アウェーでやりきることの良さもあれば、めちゃくちゃホームで期待を裏切らずホームラン打つかっこよさというのも、またある。

VIVA LA ROCK2022のBE:FIRSTの思い出

すっごい今更だけど最近やっとこのビバラドキュメンタリー動画全部みたので思い出しながら書きます。

gyao.yahoo.co.jp

ビバラロックは2019年ぶり。その時にくらべると外のステージがなくなってるだけ少し規模が縮小したかな?という印象はあったけど、中に入ると人でごった返していたました。

 

まずはTempaleyから。MCかなと思いきや録音された言葉のループでうわぁTempaleyっぽいなとおもいました。(感想これだけでほんとごめん)

次の秋山黄色は、このフェスのラインナップでお恥ずかしながら初めて知った名前で、思ったよりもバンドサウンドな感じ。

MCがめちゃ熱くて「俺の目の前にいる人はみんなファンだと思ってるから!ファンにつまんない思いをさせないようにしようと思ってる」と観衆に宣言し、さいごは「推しが見つかってよかったな!秋山黄色でした!」と吐き捨てて終わっていくので、かっこよくてドキドキしました。

SKY-HIがビバラ予習動画で「観衆の心を掴むMC」をビーファに宿題として課してたと思うけど、その模範解答がコレだったんじゃないでしょうか。

その次は、知ってる名前で安心のベボベ。なんだかんだライブ見るの初めて。

「僕たちはデビューする時に、レコード会社の人から”客に媚びるんじゃねえぞ”って言われたんですけど、ここにきてめちゃくちゃ媚びたくて。次にでるビーファーストのみんな良い子でしたね〜」ってフリオチ、さらによくあるフェスでの人気者への媚びムードのメタ化!というさすがのMCをかましていてすごかった。

そしてこのとき、会場にいたパンパンの(この時点でメイン会場ほぼBESTYだったのでは?)BESTYから小出氏に拍手が巻き起こった。平和。

ベボベはリハで「17才」、本編で「THE CUT」をやってて嫌が応にもアイルネを思い出してしまった。彼女たちの活動は途切れたのに、彼女たちがカバーしてたバンド自体はいまだに元気に活動しているってすごい。そしてアイドルは儚いな…とも思った。


そしてBE:FIRSTの出番。

私はスタンド席にいたんだけど、まさかのスタンド総立ち。今までビバラでスタンド総立ちしたことなんてあったのだろうか。ちょっと会場が熱すぎて笑っちゃった。

1曲目、これまた予習動画で課題となっていた踊らない新曲だけど、まーかっこいい。
踊らず歌う男の子たちがわらわら出てくる構図が、新手のHIP HOPクルーのようだった。

そこからBrave Generationに続くんですが、やっぱロックフェス映えする熱のこもりやすい楽曲だけあって、めちゃくちゃかっこいい。かっこいい人たちがかっこいい曲に合わせてかっこよく踊ることのシンプルなかっこよさをこれでもかと体現していたように思う。

ボーイズグループのかっこよさのベクトルって色々あると思うんです。自分は何かと、全体として見たときのダンスの完成度の高さみたいなところに注目しがちだったんだけど、この日のBE:FIRSTはライブ感たっぷりの気迫で見せるかっこよさがあった。

もちろん全員シンクロした美しくて力強いダンスも好きだけど、一人ひとりの個が出ている、かつライブ感があるっていうのは結構BE:FIRSTの強みだろうなと思った。

「Betrayal Game」は、その熱にダンスで魅せる要素が加わって、本当によかったし、願わくばアイドルとかあんまり見たことないやって人に刺さってほしいパフォーマンスでした。

課題となっていたお客さんを掴むMC。正直秋山黄色には敵わなかったけど、ソウタくんがややたどたどしくも必死になって観客に歩んでいく感じはよかったです。

終わってみたら全部で9曲という、え、そんなに見せてくれてよかったの? 他のバンドより持ち時間長くなかった?ってボリュームでオタクとしては満足感すごかった。


満足感のままお昼ご飯を食べに行きたかったんですが、ビーファの次に楽しみにしていたのがオリラブだったため、そのままTENDREも見る。TENDREはこんな屋内で見るべきではなく昼下がりの野外フェスで見たかったな…と思った。

そしてトラブルか?と疑わしくなるくらいの耳をつんざく爆音ギターと共に現れた田島貴男である。

(ボーカルとのバランスが悪かったから途中から本当にトラブルっぽい雰囲気だった)
ビーファで人がごっそり減り、さらにTENDRE終わってちょっと人が減った、さみしい感じのメイン会場に、そんなの関係ないわというほどの轟音を叩きつけて歌う貴男。なんかもう好きしかない。

自分みたいなペーペーでも知ってる「接吻」と「Iwish」をやりつつ最後はめちゃくちゃ文字通りロックな曲で締めてて、あ、ロックフェスで戦うってこういうことでしたよね…そうでした…と思った。

その後、とりそば食べて帰りました。

 

あの日のビバラロック2022・まとめ

ビバラの予習動画では「ロックフェスはアウェーにもなるし帰っちゃう人もいるだろうから、なんとか頑張らないと…!」なテンションだったわけですが、蓋をあけてみると、ほぼBESTYしかいないんじゃね?ってくらいホーム感満載のビバラロック。

うーーーーん。

意地悪な見方をすれば「ここはビーファくん、アウェーだよ!」とオタクたちを焚きつけておいて、実際は最終的な動員確保の飛び道具としてBE:FIRSTが使われたんじゃないですか?本当に彼らにアウェーやらせたかったら、シークレットで出して、あとからドキュメンタリー動画出したらよかったのでは?と思わなくもない。思わなくもないです。

ただ、それをOKしてくれるフェス主催者もなかなかいないだろうな…とも書いてて思いました。

ビーファが客寄せパンダを果たしてくれたおかげで私はビバラロックに行けたし…。自分みたいな出不精、さらにコロナで足が遠のきがちな人間がロックフェスに行く機会を作ってくれたとも言えるから、なんかあんまり意地悪なことも言えない。楽しかったし。田島貴男のことを一層好きにさせてくれたビーファーストありがとうだよ。あれからまずピチカート時代から聴き始めたよ。

しかし、ビバラの予習動画で話されていたような「いろんな音楽を聴きにきた貪欲なフェス民」の数よりも「推しを応援しにやってきたオタク」のほうが現実は多くなっちゃってるところに時代を感じたりしました。

もはや「いろんな音楽を聴きにきた貪欲なフェス民」のほうが蜃気楼だったりして?そんなことない?

あと、あの予習動画で「アイドル/アーティスト」「人の曲を歌い踊る/自作自演」の現代では蜃気楼のような二項対立性をすごく感じてしまったけど、そのよくわかんない二項対立に寄与してきたのは他でもないロキノンだったと思うので、ティーンの頃に鹿野編集長時代の雑誌読んでた人間としては、なんだかなあと思った。これはぼんやりとしたイメージの話です。

フェスの快適さとか、雑感

例えばこれが広い会場の野外フェスだったとしたら、お昼ご飯食べながらなんとなくBE:FIRSTを見始め「あ、いいじゃん?」となる人もいたかもしれないなと思いました。

野外の大きなフェスなら、どっかのステージのはるか後方に基地をつくって、疲れたらそこで休んで、なんかいいのやってたらちょっと前まで見に行けるって行動ができたはず。ビバラってスタンドの席取りが不可なので、グループ行動をしていると「休憩」と「見に行く」がシームレスになってないと思います。休憩する時は外に出るしかない。スタンドでもご飯は食べられたけど、食べてる人はあんまり見なかったです。

ただ、他のフェスにあまりない「黙って座ってるだけで2ステージのアーティストが交互に観れる快適さ」っていうのは結構好きで。雨に降られる心配もないし、体力なくなってきたミドサーには優しい都市型フェスだよなと思いました。

フジロックとかロッキンとか、観光地的に遠い場所へわざわざ大荷物背負って行くほうが楽しいだろと思ってたけど、さいたま市周辺の人が特に大きな準備もせずにふらっと来てサクサクっと見て帰れるビバラって実は結構ありがたいフェスの形だよなーと。